第17話
海外のスキーリゾート会社からの依頼だったそうで…。
「パウダースノーはいいんだけど、雪崩がねぇって話で。それならウチのオオカミがなんとかできるって話をしたらその場で商談開始。ってなったのよ。海外の旅行客が軒並み日本にパウダースノーを求めて来ちゃうじゃない?『国内でもいい雪がありますよ!』って海外の会社的にはアピールしたかったみたい」
それで社長には海外のリゾート会社から法外な報酬が入ったわけですね?私には関係ありません。バイト感覚だから。それよりも今は、真っ黒になったお札の書き直しがかなり面倒。
桧山さんもロザリオの修復に苦労してるし。堕天使のミシェルちゃんが協力してるみたい。桧山さん的には「家宝のようなロザリオができる」と喜んでいます。桧山さんて、既婚者?あんまりプライベートの話しないですからね。
「社長、色々といたずら的な嫌がらせの犯人を追わなくてもよいのですか?」
「ああ、大体は目星がついてるから。アウラちゃんの過去を見る魔法でも見る?」
社長がのん気に言うってことはやっぱりあの人だよなぁ。
「朔夜、元気にしてるかしら?」
「あんたの顔を見るまではとても元気よ。顔を見てうんざりした」
社長、受話器持ってますよ。いきなり不法侵入で訴えようとしてるんですか?
「どう?私の嫌がらせ?」
「非常に稚拙だと思ったわよ。やっぱり身体の成長に比例するのかしら?」
稚拙だけど、リヒトさんのは食べなければセーフだけど、ロザリオとお札は作り直しで面倒。
「犯人が警備会社の社長ねぇ?」
「被害者が警備会社の職員って会社の警備が甘いんじゃなくて?」
「ああ、何が起きてもアウラちゃんの魔法で過去に何があったのか見ることができるし、問題ないから」
社長はあっけらかんと言うけど、結構こっちは死活問題ですよ?
「あ、聖ちゃんゴメンね~。コイツを泳がせてたのよ。アタフタするうちの社員を見るのは楽しいだろうなぁ。と思って。桧山君も。アウラちゃ~ん、二人の被害に遭ったやつを元に戻してあげて。特別手当出すから」
アウラさんは本当に好きだなぁと思う。でも魔力使っての行動だし、そんなもんかなぁ?
アウラさんが何やら唱えたら、私の真っ黒かったお札が元通りに!
桧山さんの切れたロザリオも元に戻りました。
「こんな感じだし、私は動じないわよ?」
鉄扇を奪われた時はかなり動じてましたね。
「ふんっ、今回はこのくらいにしてあげたのよ!今度はどうなるのか覚えていなさい!」
「忘れるから、さっさと帰ってちょうだい」
確かに、アウラさんの魔法で何ともできなかったらそれはそれで人物が特定できてしまう。というか、アウラさんより魔法を強く書けられる人(?)いるのかな?
「不吉な気配すると思ったら、あいつの襲来だったの?私はもう会いたくないんだけど?かまってやるほど暇じゃないのよ」
そう言いながら、マニキュアを塗っている社長はやはり大物だと思う。
社長は精神力も強いなぁ。鉄扇ないときはすごい動揺だったけど、それ以外は。




