第15話
「さー、帰るわよ!寝てましょう。どうせ、何も起きないでしょうから、オホホ」
社長がそういう時は何かが起きる時です。やだなあ。ジェットの中は安全ですけど。
「お嬢様‼‼大変です!後方から追尾型のミサイルがやってきました!」
「1基?」
「はい!」
「まったく、あの中東の依頼断ったというのに、宗教を信仰するように迫ってきたのよ。うちの会社には神父も巫女もいるのに何を言ってんだか、断ったけど。そしたらコレ?神も仏もないじゃない。昔は倍返しとか流行ったみたいだけどさぁ、私は2倍くらいじゃ済まないのよ?」
「10倍くらいですか?」
私はおずおずと聞いた。それでも多いよ。
「甘いわね、100倍お返しするわ。コントロールルーム?このジェットに搭載されている追尾式ミサイル100基を発射!目標は、後方の追尾式ミサイルよ!」
物理的にも社長を怒らせてはいけないと身に染みてわかる一件だった。
「神風特攻隊作戦してるみたいです。放っておきなさい?この機に当たる前にアウラにかけてもらった魔法にはじかれて自爆するから」
「人命は尊いですね……」
「桧山!そんな事言ってると早死にするわよ?交渉相手が私だからいいものを、戦争になりかねないような事をガンガン相手はしてきているんですからね」
桧山さんが祈りを捧げ始め、機内が言ってしまうとやや鬱陶しい。
「あ~、仕方ないわねぇ。アウラ!関係ない命は救う方向でお願いできる?」
「精霊王には簡単なことです。給金の割り増し、してくださいね」
「わかったわかった!」
アウラさんは本当に社長の魔力が好きなんだなぁ。
こんなに大騒ぎしているのに、昼寝をしている大神君は大物だと思う。
そんな大神君がまさかあんなに嫌がると思わなかった。
事務所に戻ると、猫耳の女の子がいた。年齢は私や大神君くらいかな?
「あら、珍しい。獅子王じゃない?うちに用?獅子王はつるまないのよね」
大神君が威嚇(?)している。
「そこのワンコロに用はない。えーと、…私もこの会社で働きたいです!」
「どうしたの?」
「獅子王がこのような貧弱な姿になってしまって久しい、私に養父母がいるんだが、その……母の容体がよろしくないので病院代を稼ぐ必要があって……」
「なんか大変そうね。アウラ、ちょっと彼女の母親を診て来てくれる?ついでに治しちゃって!」
「承知しました」
「??……今のは精霊王?」
「そうよ?ココにはヴァンパイアでしょ、堕神父に巫女さんに魔王に精霊王に狼王。あと堕天使もいるわね。そのみんなをまとめてるのがこの私よ?」
「……私、ここで働いても構いませんか?」
「いいわよ?何才?」
「あーっ、隣のクラスに転校してきたってハーフの女の子!」
「ってことは、聖ちゃんと大神君と同じ高校の17才ね」
「改めまして、望月レオンと申します。よろしくお願いします」
猫娘までツクヨミセキュリティに…。でも私は犬派です!




