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彼女の為に僕ができる事は何でもしてあげたいと僕はそう思っている!

作者: 七瀬





”彼女の為に僕ができる事は何でもしてあげたいと僕はそう思っている!”





・・・僕は夢で見てしまう。

僕の彼女が車の事故に遭って死んでしまう夢を見た!

その事故が起きるのは? ”ちょうど1週間後。”

こんな事は考えたくはないけど、これは”予知夢”だと思う。

凄くリアルで、日付もはっきりと見えていた!

僕はたまに予知夢を見る。

まあ、人が死ぬ夢は今回が初めてだったが、僕が仕事で大きな失敗を

している夢だったり、仕事で寝坊して出張先に行けなくなった夢など、

夢を見た後、実際に起きるんだ。

勿論! ”回避できる事もあったよ。”





でも? ”今回の夢は、何故なのか回避出来ないと直感的に思う。”

その理由は僕にも分からない。

感覚的に彼女を事故から助けても、彼女はやっぱり違う形で死んで

しまうと僕は思っているんだ。

ただ彼女を助ける事を僕は諦めたくない!

”僕は彼女を心から愛してるんだ!”

こんな事で彼女を失いたくないよ。

何か? 彼女を助ける手立てはないか?

僕は夢を見てからずっと彼女をどうしたら助けられるかずっと考えていた。

そんな僕を彼女が見て、彼女は不思議に思っていたらしい。



『”最近のサクマ、おかしいよ!”』

『えぇ!?』

『ワタシと一緒に居るのに、心ここにあらずみたいで、他に好きな子でも

できたの?』

『いないよ! そんなのいる訳ないでしょ!』

『”信じていい?”』

『勿論だよ! 僕が好きなのは亜弥奈だけだよ。』

『嬉しい、サクマの事! 信じるね。』

『うん!』






・・・今の僕は?

彼女の為に僕ができる事は何でもしてあげたいと僕はそう思っている!

どんな事があって僕が彼女を助けるんだ!

この先の未来も僕が彼女と一緒に居たいから。



でも? どこをどうしたら彼女が助かるのか僕には分からないでいる!

昔見た映画で、”タイムマシーン”という映画があった。

主人公の彼は彼女を助けるために、タイムマシーンで何度も何度も

彼女を助けるために回避しようとするが、その都度彼女は違う死に方

をしてしまう。

結局、”彼女が死ぬ運命は変えられない” というモノだった。

僕の彼女もそうなのだろうか?

何か方法があるはずだ!

彼女が死なない方法が、、、。

そこで思いついたのが? ”多くの人達に彼女が死なないように願ってもらう”

というものだ!

出来るだけ多くの人達に、”彼女が助かる為に願ってもらう。”

人の願いは、多くの人達が同時に願う事で彼女が死なないように回避できる

唯一の手段だと僕は思ったのだ!

だから僕はSNSで全世界の人達に呼びかけ、”彼女が死なないようにこの日の

この時間に皆で願ってください”と呼びかけた。

勿論、彼女も僕の書いたSNSに気づき僕にどういう事なのか問い詰めてきた!




『これ! どういう事なの? ちゃんとワタシに分かるように説明して!』

『”・・・ゆ、夢で見たんだよ、”』

『夢?』

『僕が見た夢は、たぶん予知夢だと思う、これは現実になるやつなんだ!

過去にもそういう夢を何度か見た事がある、だから僕は亜弥奈を助けたいんだ!』

『・・・そう、分かったわ、サクマの見た夢でワタシが車に轢かれて死んだ

として、でも? なんでSNSで世界の人達に向けてワタシの事で死なない

ように願う訳?』

『人の願いは多ければ多いほど、叶うと信じてるからだ!』

『事故に遭わないようにワタシが気をつければいい話じゃないの?』

『”そう簡単に死ぬ事を回避する事は出来ないんだ! もし? 車に轢かれ

なくても別の方法で死ぬ可能性がある!”』

『・・・べ、別の死ぬ可能性って?』

『”通り魔に殺されるとか? 階段で踏み外して死ぬとか?”』

『そんな事ある訳ないでしょ、サクマは考え過ぎなのよ。』

『・・・じゃあ、二人で旅行に行かないか?』

『えぇ!?』

『”僕が絶対に亜弥奈の事を守るよ!”』

『・・・サ、サクマ、』

『僕が亜弥奈を死なせないから!』

『うん。』





・・・僕と彼女は僕が夢を見た1週間後に二人で初めて旅行に行った。

ふたりで居る時間は物凄く楽しくて、この時間がずっと続けばいいなって

僕は思っていたのに。

僕の願いは届かなかったのか?

彼女はやっぱり亡くなってしまった。

僕が彼女を助けないといけないとずっと思っていた。

僕は気づいていなかったが、精神的に僕は追い込まれていたのだろう。

”いつからか僕は幻覚や幻聴があったらしい。”

ふたりが泊まっていたホテルの部屋に知らない男が急に入ってきて、

僕は彼女を助けるために必死にその男と戦った彼女を守ろうとしたんだ。

僕は咄嗟にナイフを取り出し、男を刺してしまう。



でも? 実際に刺したのは彼女だった!

知らない男は元からいなかったんだよ。

僕が幻覚を見て、知らない男だと思っていたのは彼女で、僕は抵抗する

彼女の胸にナイフを突き刺していた。

”結局、彼女を救うどころか僕が彼女を殺したんだ。”

これは? 予知夢なのか?

僕が最終的に殺すのも分かっていた?

僕は警察に連れられて刑務所に入った。


”僕は彼女を何故殺したのか?”

今もその事ばかり刑務所の中で考えているよ。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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