七画目・本当の強さ
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筒井と一二三の戦闘が終わった頃。
生徒たちは墨霊の討伐に手間取っていた。
〜墨客学校中庭〜
[ブグォォ][ピリシャァア]墨霊たちが校舎にたいあたりを繰り返す。
日輪「どんだけいるんだよぉ…」
慧一「できるだけ数を減らそう。」
桜木「みんなで協力すればできますわ!」
紗織「うん!絶対そう!」
?「俺も協力させてよ、!」体格のいい青年が声をかける。彼の名前は"柊 大介"(ひいらぎ だいすけ)
保有部首は"たけかんむり"である。
日輪「柊くん!」
柊「後方から手伝うぜ!俺の部首は支援型だからな!」
「たけかんむり・11画・笛」小さな笛を吹くと柊の周囲に音が反響し、慧一達の体に力が沸く!
日輪「すげぇ…」桜木「やる気が湧いてきましたわ!」
紗織「すごいよ!柊くん!」
慧一「よし!いくぞみんな!」
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慧一の掛け声で一斉に動き出す。
日輪「輝輪!!」桜木「杖!!」
慧一「鉞ッ!」
柊の支援もあってか、小型中型の墨霊は難なく倒せた。
日輪「すごいよ柊くん!」桜木「感謝ですわ!」
慧一「ありがとな!」命を失いかねない戦闘である事を忘れている…。
紗織「みんな…あれっ!」紗織の指さす方向には一際オーラを放つ4つ目の大型墨霊がいた。
慧一「あれが親玉か?…」柊「みたいだね」
大型墨霊の足元には小型墨霊が頭を下げ祈っていた
桜木「気味悪いですわ…」日輪「崇拝されてるみたい……」
その時、ゆっくりと大型墨霊の4つ目が慧一たちに向くッ!
4つ目「ワ、…れハ…."ソウケツ"…っ」
日輪「何か言ってる…」紗織「ソウケツ?」
[ヴォォォッッオ]4つ目が雄叫びを上げるっ!
慧一「来るぞっ!!」
4つ目は地面を蹴り上げ突進したッ
桜木「21画・木檗」鋭く尖った太い木の幹が3本現れ、4つ目が激突するッ!
慧一「よしチャンスだ!」
紗織「15画・縄」一気に墨を込め、4つ目の頭に叩きつける。
柊「僕もいるよ!たけかんむり・22画数・笹笛」優しい音と共に味方全体の墨が増えた!
日輪「一気に決める!43画・轟車輪っ!!」
3つの巨大な車輪が轟々と音を立て4つ目に突っ込み目を一つ潰した!4つ目は身体をのけぞり痛みを感じている[ボゥぁぁぁ]
慧一「押し切るっ!鉞っ!」慧一が動くよりも4つ目の方が早かった…!
[キィャャッッア]奇声を上げ突風を起こし暴れ回る4つ目。
慧一「っち…」突風により後方へ飛ばされる。
4つ目は背中から触手を伸ばし、周囲にいた祈る小型墨霊を次々と口に運ぶ。
紗織「墨霊が墨霊を食べてる…」桜木「うぅ…」
日輪「共喰いかよ…」
みるみるうちに4つ目についた傷は癒され、ギョロっとした目がこちらを向く「ワ…れハっ…"ソウケツ"っっ」
4つ目「…………説文解字………」
その一瞬、反応できる者はいなかった…
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通常、字操師の体内では墨が循環しているが、"説文解字"は周囲の墨を持つ生物の体内に墨を流し込み循環を逆流させる。その結果
生物内の血管や臓器に甚大なダメージを与える。
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4つ目の周囲にいた墨霊は跡形もなく消え去り、
慧一ら5人は吹っ飛ばされ校舎に激突した。
「っ?!!……」全身に痛みが走るッ!
4人は意識を失い、慧一のみが、かろうじて目を開けていた……
慧一(何が起きたッ…一瞬で吹き飛ばされた…)
4つ目はゆっくりと彼らに近づく…
慧一(やらなきゃ…俺が…)フラフラと立ち上がる。
「こっちだっ!!」
4つ目の注意を惹きつける、、。
慧一「"漢字創成・鉄腕原子"」
4つ目からは距離が離れていたが、一か八か慧一は腕を振った。
慧一「………原子………」
その後の事は覚えていない…意識が途切れる間際、声が聞こえた。
?「無茶しおって…」
?「石偏・59画・磐磴硨碣」
・・・・・・
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〜つづく〜
〜人物解説〜
"柊 大介"(ひいらぎ だいすけ)
彗一のクラスメイト 年齢19歳/茶色の短髪/身長180cm/保有部首は"たけかんむり"/体は大きいが、動物を愛し温厚な性格である。一二三の保有部首"けものへん"を羨ましく思っている。
"校長"(こうちょう)
墨客学校の校長である。年齢81歳/白髪とモサモサの髭/身長181cm/保有部首は石偏/常に楽観的であり、スケベじじいでもある。
"4つ目の墨霊"(よつめのぼくれい)
大型の墨霊、4つの目をもち、特徴的な角も生えている。言葉を喋り自分ことを"ソウケツ"と自称している。他の墨霊と違うのは、何かを口に入れて食べる"捕食する"ということである。