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五画目・目覚めた力

コメントや反応をください。是非、知り合いに広めてください!よろしくお願いします。


「"漢字創成"・・・"鉄腕原子"(てつわんげんし)」


慧一の左腕、肘から先が分厚く強靭な鉄で包まれる。


その鉄の塊からは禍々しい墨のオーラが滝のように周囲に漏れ出す。


慧一「これが俺の"漢字創成"……ぐっッ!!」


一瞬気を抜いた慧一の左腕が地面に吸い込まれるように落下する。


慧一「なんだこれっ…重すぎるっ……」


日輪「慧一くんっ!前っっ!!!」


墨霊は冷静さを失い突進してきた。


慧一「うおぉぉぉぉっっ…!!!」全ての墨を左腕に込め、なんとか持ち上げ振りかぶるッ!!

「オラァァぁっっっッッ!!!」墨霊の顔に鉄腕が触れたその瞬間ッ……!!!


[バッッコォォォーンッ!!]激しい破裂音と共に墨霊の肉片が四方八方に散り散りになる、周囲には墨汁のようなものが雨のように降り注いだ。


桜木「これが"漢字創成"の力……」


日輪「びっくりだよ………。」2人は唖然とした。


紗織「慧一っ!すごいじゃん"漢字創成"を会得したんだねっ!やったやったーっ!!」紗織は先程の戦闘が無かったかのように元気に飛び跳ねる。

彼女は人の成長を喜べる人間なのだッ!


一二三「お前らっ…大丈夫か〜?!」

    慧一たちに駆け寄る。

   「悪い、邪魔が入って援護できなかった…教師失格だな……。」


慧一「大丈夫だよ…もう終わったから。」


一二三「お前、その腕…」一二三は慧一の腕をみて驚いた…。


紗織「先生っ!すごいんだよ!慧一が漢字創成を使ったの!一撃で墨霊を倒しちゃったんだからッ!」

紗織は自慢げに報告した。


一二三「そうか…もう会得したんだな…」


一二三の顔が曇っている。その理由は"過去の金偏保有者"を知っているからだ。


一二三(慧一も、あぁなってしまうのか…?)


桜木「先生!これからどうしますの?」


日輪「もう僕たちは墨が切れたよ…」


一二三「自分たちで墨霊を討伐できたんだ、十分さ。今日はもう解散でいい。」手を前に出す。


一二三「けものへん・9画・狐!」


[ボンッ!!」「この狐で回復しろ」


桜木「わぁ…暖かい。」日輪「傷が回復していく」


一二三の出した狐は慧一たちの傷を癒した。

   「俺は学校に戻る、お前たちはもう帰っていいぞ。」肩を落としながらスタスタと立ち去る一二三。


 桜木「じゃあ…先程のスイーツでも買いに行きましょうか!」


紗織「いいね!行こっ!慧一と新太郎君も行くでしょ?」


慧一・日輪「うん…」その後4人は普通の学生のように放課後を楽しんだ。


―――――


〜墨客学校校長室〜

校長「なるほど…もう漢字創成を会得したか。」


一二三「はい、しかも"あの人"の漢字創成と、まったく一緒でした。」


校長「ほぅ…ではワシでも抑えられるか分からんな、あれは10万馬力はあるからな ハッハッハッ」

笑顔の可愛いおじいちゃんである。


一二三「笑っている場合ではありません!"もし暴走すれば敵味方関係なく全滅"ですよ!!」


校長「まぁ、その時はその時じゃ。」


?「ちょっといいですか?」


スラっとした男が校長室に入って来た。


彼の名前は"薬師寺 ヨリヒコ"(やくしじ よりひこ)墨客学校の元生徒で現在は諜報員として活動している。


校長「ヨリヒコか、どうした?」


ヨリヒコ「敵勢力の情報をいくつか入手しました。」

    「彼らの名前は"墨滅会"全体の人数は数十人程度ですが、強力な字操師が在籍している模様、中にはこの学校の元生徒もいるようです。」


校長「で、奴らの目的は?」


ヨリヒコ「自分たち意外の字操師の全滅、その後自分たちだけで世界を支配しようと考えているようです。」


一二三「その中に八法の使い手はいるか?!」


ヨリヒコ「いてもおかしくないです。強い奴には声をかけてリクルートしているみたいですから。」


一二三「そうか…」


校長「一二三よ、心当たりがあるのか?」


一二三「えぇ、先程の墨霊討伐の際に八法の使い手に襲撃されました。」


校長「そうか、すでに向こうもワシらに目をつけているのじゃな。」真剣な顔になる校長


「お疲れ様でーす!」

勢いよくドアを開けたのは雪咲であった。


雪咲「報告に参りました!墨霊討伐は完了!生徒たちも全員無事です!」


校長「よくやった瞳ちゃん!ちょっとお尻触らしてくれんかの?」校長はスケベじじいである。


雪咲「もぅ〜、もっと給料上げてくれたらいいですよ〜っ」雪咲は性にオープンである。


雪咲「あっ!ヨリヒコじゃん!あと一二三も!」


ヨリヒコ「よっ!」気さくに手を挙げるヨリヒコ2人は元クラスメイトだ。


一二三「お前か…」


雪咲「なによその顔!もっと嬉しそうにしなさいよ!」ほっぺを膨らませる雪咲。


ヨリヒコ「一二三さん襲撃されたんだって、多分相手は墨滅会の字操師だよ。」


雪咲「なにそれ?!絶対許せない!!」雪咲の一二三への愛はとても重い。


校長「ともかく、奴らはすでに行動を開始している。ワシらも立ち向かわなければならない。心の準備をしておくのジャよ。」


一二三・雪咲・ヨリヒコ「「「はいっ!」」」


―――――

すでに墨滅会は動き出している、これからの物語がどうなるかは誰にも予測できない……


〜つづく〜

〜人物解説〜

"薬師寺 ヨリヒコ"(やくしじ よりひこ)

墨客学校の元生徒で現在は諜報員として活動。年齢28歳/イケメンにしか許されない髪型/身長188cm/保有部首は"艹"(くさかんむり)/諜報員なのにイケメンなのでとても目立っている。雪咲とは元クラスメイト。


"校長"(こうちょう)

墨客学校の校長である。年齢81歳/白髪とモサモサの髭/身長181cm/保有部首は不明/常に楽観的であり、スケベじじいでもある。


"あの人"(あのひと)

あの人とは、"金偏の前任者"のことである。

噂では相当暴れ回ったと言われている。


〜用語解説〜

"漢字創成"(かんじそうせい)

漢字創成とは、字操師がここぞという時に出す大技である。字操師体内の墨を大量に消費するため、連発することは不可能に近い。技の概要と条件は"一時的に自分の部首を含まない漢字を使えるが、自分の部首に関係する具現化対象でなくてはならない。"


"墨滅会"(ぼくめつかい)

墨滅会とは、"自分たち以外の字操師を全滅し、世界を支配しようと企む勢力"の名前である。

在籍人数は数十人であり強力な字操師が揃っている。

すでに動き始めている。

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