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十五画目・迫り合い

コメントや反応をください。是非、知り合いに広めてください!よろしくお願いします。


桜木「漢字創成…-森樹戒林"しんじゅかいりん"-」


筒井・ヨリヒコ「っ?!」


瀕死の桜木がおもむろに立ち上がり、創成を発動したッ!


周囲から無数の大木が大地をえぐり上げながら、瞬時にして広範囲を包み込む…。


あたりは深い森へと変貌し、襲い来る津波(大塩の創成によって発生した)を塞ぎ止めたッ!!!


―――――――――――――――

蒜山「なんと、、」


慧一「もっ、森になった…」

―――――――――――――――

陽毬「誰の技だぁ?!」


一二三「"木"まさか…桜木がやったのか?…」

―――――――――――――――

追鳥「おいおい、すげぇな!!」


紗織「弓ちゃん…」

―――――――――――――――


筒井「一瞬にして環境を塗り替えた…これは相当な脅威、大塩様に報告しなければ…」冷や汗を垂らす。


筒井「蒜山、陽毬、撤退するぞ!!」


蒜山「それでは、またの機会に。」


陽毬「じゃーねー!」


3人に即座に走り出し、撤退していった…。


――――――――――――――――


慧一「おい待てっ!」


一二三「追うな慧一!…全員無事か?!」


追鳥「俺たちは大丈夫だけど…」


紗織「弓ちゃんが…」


ヨリヒコ「一二三さん!狐を!!」

瀕死の桜木を背負っていた。


一二三「ヨリヒコ来てくれたのか…9画・狐!」

飛び出した狐が桜木を一生懸命に回復する…


追鳥「弓ちゃん…っ、俺がもっと強ければ。」

   守れなかったことを悔やむ追鳥


慧一「校長先生は?!」


紗織「探しに行こ!」


2人は木々の隙間を縫うように、校長のいた方角へ走り出した。


ヨリヒコ「一二三さん、僕が来なきゃ、この子(桜木)死んでましたよ。しっかり守らなきゃ…」


一二三「悪い…」


狐は必死に桜木を回復させている……


慧一「先生!校長が居ない!」

息を切らせた2人が戻ってきた。


慧一「全く、校長の"墨"が感じ取れない…」


紗織「この森の向こうは完全に海になってました…」


一二三「あの人なら大丈夫だ、そう簡単に死にはしない…今は桜木の回復が優先だ。墨客学校に戻ろう、半壊だが地下は無事だろうからな…」


――――――――――――――――――――


〜墨客学校地下〜


慧一「地下なんてあったのか…」


追鳥「なんて広さだよ…」


墨客学校の地下空間は一つの村が入ってしまうほどの広さで、書道に関係する様々な書籍や筆などの道具から、歴代字操師の使用した武器や戦闘記録が保管されている。


ヨリヒコ「みんな!墨滅会について話しておきたいことがある。」


紗織「あっ…あの…」


ヨリヒコ「あっ!ごめんね。自己紹介が遅れました!僕はヨリヒコ、この学校の元生徒で今は諜報員をやってるんだ。」


慧一「こんにちは。」


桜木「うっ…っ」

ノッソリと桜木が起き上がる。


一二三「桜木!起き上がるな。」


桜木「っ…どうなったの?」


追鳥「もう、あいつらは逃げてったよ。」


紗織「弓ちゃんが、やったんだよ!突然あたりが森に変わってビックリしちゃった!」


桜木「そう、、ここは?」


一二三「墨客学校の地下だ、安心しろ。」


ヨリヒコ「じゃあ、ここで僕からいくつか伝えたいことがあります。。」


ヨリヒコ「まず、墨滅会の字操師は戦いを拡大し、字操師狩りを進めている。それの対象は墨客学校関係者と"連盟所属の字操師"だよ。」


慧一「連盟?何ソレ?」


ヨリヒコ「"漢字武力統制連盟"通称"漢武連盟"(かんぶれんめい) 字操師達の武力統制と一般社会との調和を目的とした集まりで、墨客学校の卒業生や野良の字操師が所属しているんだ。」


紗織「そんなのがあったんだ…」


ヨリヒコ「知らないのも当然だよ、表には出てこず、連盟の存在を知るのは字操師と日本政府の重役だけだからね。」


慧一「で、俺たちはこれからどうすればいいの?」


ヨリヒコ「そうだねぇ、校長の行方を追うことが最優先かな、でも校長なら1人で戻って来そうだけどねぇ〜、どうします?一二三さん。」


一二三「…何より桜木が回復してからだ。それに、墨滅会には知り合いが居てな、、俺の手でケジメをつけたい、本当はお前達を巻き込みたくないんだ。」

朧げな顔で答えた。


ヨリヒコ「じゃあ、桜木ちゃんが回復するまで。待機だね。」


慧一「先生、あの大男と昔何かあったの?…」


一二三「あぁ、あいつとは同じ教室で学んだ仲だ。ある一件であいつは変わっちまった。。」


追鳥「"ある一件"って?」


一二三「それはな………」


―――――――――――――――――――


大塩の津波は桜木の決死の創成で相殺された!

かろうじて墨客学校地下に逃げ込んだ慧一らは桜木の回復を待つ!

墨滅会の大塩との過去について一二三が重い口を開く。。

次回過去編! 一二三と大塩 お楽しみに!


〜つづく〜



〜人物紹介〜

"宮本 慧一"(みやもと けいいち)

この物語の主人公、年齢18歳/黒髪で短髪/身長は175cm/保有部首は"金"(かねへん)/漢字創成-鉄腕原子-/幼い頃から書道を習いその流れで墨客学校に入学した。やる時はやる男である。紗織のことが好き。


"月見山 紗織"(やまなし さおり)

ヒロイン、年齢18歳/黒髪ロングで普段はポニーテール/身長174cm/保有部首は"糸"(いとへん)/墨客学校には漢字が好きで入った。幼い頃に父親を墨霊の攻撃でなくしている。


"一二三 雄三"(ひふみ ゆうぞう)

墨客学校の教師で慧一たちの先生である。年齢41歳/白髪混じりの黒髪/身長184cm/保有部首は"犭"(けものへん)/漢字創成-十干十二支-/あまり笑わないが、冗談は通じる。教師の仕事が終わると字操師として墨霊を討伐して腕を磨いている。


"桜木 弓" (さくらぎ ゆみ)

慧一のクラスメイト、年齢17歳/明るい金髪/身長160cm/保有部首は"木"(きへん)/漢字創成-森樹戒林-/実家がお金持ちのお嬢様で高飛車な性格。常に自信に満ちているので元気を貰える。鼻の形が可愛い。


"追鳥 司"(おどり つかさ)

慧一のクラスメイト 年齢25歳/髪を結んでいる/身長172cm/保有部首は"鬼"/影が薄く、よくいないと思われる。


"校長"(こうちょう)

墨客学校の校長である。本名"馬鈴 真左エ門"年齢81歳/白髪とモサモサの髭/身長181cm/保有部首は石偏/漢字創成-大同炭礦-/常に楽観的であり、スケベじじいでもある。


"大塩 十三郎"(おおしお じゅうざぶろう)

墨滅会幹部 年齢38歳/黒髪/身長200cm/

保有部首は"氵"(さんずい)/漢字創成-進海走乱-/葉巻を愛している。


"蒜山 草子"(ひるぜん そうし)

"諸事情"により墨客学校の字操師の殲滅が目的。年齢不明/身長183cm/綺麗な顔立ち/保有部首は不明/"八法"の使い手であり身体能力が並外れている。丁寧な言葉遣い。


"筒井 佐賀"(つつい さが)

墨滅会所属 年齢不明/赤髪/身長180cm/保有部首は弓偏/筆法を使い墨霊を具現化する。


"陽毬 優雅"(ひまり ゆうが)

墨滅会所属の字操師 年齢18歳/派手な髪色/身長180/保有部首は"しんにょう"/大きい目が印象的、声がデカい。


〜用語解説〜

"漢武連盟"(かんぶれんめい)

漢字武力統制連盟の通称、字操師達の武力統制と一般社会との調和を目的とした集まりで、墨客学校の卒業生や野良の字操師が所属している。


"漢字創成"(かんじそうせい)

漢字創成とは、字操師がここぞという時に出す大技である。字操師体内の墨を大量に消費するため、連発することは不可能に近い。技の概要と条件は"一時的に自分の部首を含まない漢字を使えるが、自分の部首に関係する具現化対象でなくてはならない。"

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