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この世界は1方通行

俺は、あれからいつの間にか疲れて寝ていたようだ。あの時の恐怖感が何だったのかは今も分からないけど、寝て、起きた後にはもう戦場に行かなくちゃならなかったから考える間もなく準備を整えて戦場行った。俺が1ヶ月の間に魔族について学んだこととして、魔族は魔物を従え、その魔物に戦わせて本人は後ろの方で魔法を使って戦うらしい。そして、魔族は全員が同じような見た目をしているわけではなく、色々な見た目をしているらしい。ただ、どんな見た目であれ魔力で分かると言っていた。どうにも、不快な感覚になるそうな……。


「「侵食魔法《負羅陰巣フライス》!」」


「うおっ!?え~っと、魔物を作る魔法だったっけ?」


「そうですね、正確には、魔物をつくる空間を造る魔法ですね」


「あ~、それにしてもここまで声が届くなんて気合が入ってるな。」


「まあ、気合いが入っていようが所詮は魔族です、問題はそこまででもありませんよ。」


「……」


「魔族には魔王が現れていないそうなので早く相手の魔族共を殺して終わらせましょう。」


「じゃあ、俺が先に行って後ろの魔族を叩いてくるよ。」


「なるほど、では私たちは後から勇者様を追いかけて行きます……」


______________________



「騎士たちよ!!勇者様は一人で魔族殺しに行った!我らもそれに続いて勇者様を援護するのだ!」


「「おおぉ!」」


……勇者の敵対者を切り伏せるのが我らが騎士の使命、果たせるように努めねば。



ザンッ、ザンッ


かれこれ1時間ほど魔物を殺しているが、終わりが見えんな。


「物理魔法《斬阿輪群シァーリング》」


むっ!?この魔法は!


「皆、背を伏せよ!神聖魔法《清磐センバン》!」


ッ!?なんだこれは!?無数の斬撃が嵐のように来る、これはっ!……本来の魔法から逸脱しすぎている!斬撃の一つ一つも異常に重く、密度も高い!!


「……これを防ぎますか。案外しぶとい虫ですね。」


こんなのを何度も撃たれるとたまらんな。……何発か防ぎきれずに3人死んで、2人はもう使い物にならなくなったな。


「フンッ。貴様も魔族らしくひ弱な魔法だったぞ。」


「無駄な強がりですね。それとも、自分達の状態すらも理解できないほどバカなのですか?」


確かに先ほどの攻撃を見ると余裕はないが……ここで魔族を相手に引いたなど、到底許せるものではない。しかし、殺すのに邪魔だな。


「……付与魔法《倍付バフ》。お前らは下がって他のところで戦ってこい。」


「分かりました。隊長もあとで追いついて来てくださいね。」


「ああ、気をつけろよ。」


……向こうから仕掛けてこないならこちら側から軽く仕掛けるか。


______________________



魔族がいるだろうと思うところに1人で突っ込んだはいいものも。


「……いないな。」


こんな時には探知系の魔法とかを使いたいところだが、そんなものは残念ながら存在しない。爺さんなら知っていたかもしれないが爺さんは使っている魔法を決して俺には教えなかったし、もうすでに死んでる人には何を聞いても答えは返ってこないだろう。


「ん?あれは?魔族か……ッ!?」


見つかった。……戦うしかないか?けど、相手の動きがおかしいな。相手の……


「ま、魔王様!」


「は?」


「まさか、我ら、魔王様が人間共の国に潜入しているとは思わず、発見が遅れてしまいました。この罪はこれからの働きで挽回してみせますので、どうか、私達共を魔王様の役に立たせてもらえないでしょうか?」


「ま、魔王?」


「はい。魔王様のことは一目見てすぐにわかりました。ああ、この魔力は魔王様に違いないと。」


ど、どういうことだ?……おれは、勇者だよ、な。そ、それが魔王?いったいどうなったらそうなるんだ?「勇者だ。」って向こうで確かに言われた!そんな、そんなことがあるはずがないに決まってる。そう……決まってるはずだ……。


「……」


「魔王様が見つかっただなんてきっと大騒ぎになりますよっ。……そのためにも早くこの戦争を止めないといけませんね。配下に命令してすぐ終わらせます。」


「は?」


「準備は既に終わっているので少々お待ちを。」


そう言って彼は連絡用の魔道具を出して連絡しだした。


「貴様ら、あの魔法を使うぞ。……何?範囲内にまだいるものがいるだと?はあ~、今すぐ連絡してそこから退かせろ。ともかく、やるぞ。……侵食魔法《卓上墓空流盤タクジョウボウルバン》!」


「あっ。」


何かを感じて、ふと、後ろを振り向いてみれば空から隕石が落ちてくるのが見えた。そして、その隕石はそのまま止まることなんてなく落ち、周り全てを巻き込んでこの大地に大穴を開けていった。死んだ……。いや、殺してしまった。俺によくしてくれた人は今ので一人残らず死んだ。俺が見殺しにした。動けなかった。死ぬとわかって、なおも動けなかった。


「どうでしたか?魔王様。あの憎き人間共が死んでいくのを見るのはやはり興奮してしまいますよね。まあ、ひとまず移動してから馬車に乗って、我らの国に行きましょう。いつ、勇者が現れるかもわかりませんからね。」


ああ、断れない。


「わかった。」



それから、俺たちはそれなりに離れたあとで馬車にのった。俺はこのまま先へ進むのが怖くて、怖くてたまらない。きっと俺はもう()()()()()()……




まともなバトルが描けない!ゴミが!

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[一言] 急展開キタ!!! ウォッシュウォッシュどこ
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