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パローナツ、冒険なんてもう遅い異世界。~冒険家を夢見る記憶喪失の魔女と獣は、冒険を諦めた現代異世界を夢と冒険で再点火する。~  作者: 紅茶ごくごく星人
第3章 牧場と偶像とテレポート

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3-15 秘密じゃないライブ会場

作戦会議の翌日。ベルとアズアズと私は、会場の下見に来ていた。


ベルは会場を既に決めていたみたいで、

会場は町からそんなに離れていない、森の中にあったとても広い空き地になった。


「本当にいい場所です!ここは!」


そこには綺麗な装飾の石柱...の残骸がいくつも転がっており、

周りの木も相まってか、単なる広い空き地というよりはどこか遺跡っぽくて、

わくわくするような雰囲気を感じた。


「確かに!」


「1年くらい前かな、町で歌うのを始めたばかりの頃、

帰りにここを見つけたんです」


「広場はお父さんにバレてるから、この場所は

本当に私だけが知ってる秘密の場所...


だったんですけど、もうアズアズさんとお姉ちゃんにはバラしちゃいましたね」


「そしてここでライブをして、これからもっとたくさんの人にバレる、と。」

アズアズが繋げて言った。


「はいぃ...」

ベルは笑って冗談っぽく言った。


「いいの?」


「うん!歌を動物さんたちも聴いてたんだってメルネちゃんから聞いてね。

この場所でも聴かれていたのかもって思って。

だから森にも町にも近くて、動物さんも町のみんなも聴けるこの場所が一番なんだって思ったんだ。」


「...そっか!」

私は笑顔で言った。


「なるほど、いいわね」


「それにアイドルって、合法的に他人に付き纏われて、私生活を勝手にバラされるんです!

だったら最初からあけっぴろにしておいた方がいいかなって」


「な、何それこわ...というかベルさんは肝が座りすぎでしょ!」

アズアズが言った。


「なるほど...」

私はつい目を瞑って、深くうなずいた。


「なるほど...じゃないでしょ!

全くあなたたち2人、本当に姉妹みたいね...2人ともいろいろ飛んじゃってるわ」


私とベルは顔を見合わせて、笑った。

その様子を、アズアズはすかさず撮影魔法で撮った。


...


翌日、アズカットが早速土地の許可をとりに行ってくれた。

それから3日で彼女は戻ってきた。


「ステラさーん?ベルさーん?どこー?」


「おお!おかえり〜!」

私は返事をした。


「ただいま〜...って、その格好は?」


アズアズは少し驚いて、私の格好について聞いた。

私の格好は、牧場で働いている人のそれになっていた。


「いやあ、アズアズが行った後にご飯をご馳走してもらっちゃって。

今後もここにいる間は毎晩ご飯を一緒に食べる約束になっちゃったんだけど、

ただ毎日ご飯をいただくのもなんだかなって思って。


それで牧場の仕事を手伝うことになったんだ。」


「そう。」


「それに牧場の仕事をすることで、ベルやグルーさんの気持ちが少しわかるかなって。」


「へえ...あ、土地の使用許可はばっちり取ってきたわよ。」


アズアズは書類を取り出して、私に見せつけた。


「ありがとう!」


私は思わずアズアズを抱きしめようとしたが、踏みとどまった。


「...」


このまま抱き着いたら、アズアズの服が汚れてしまう。

...しかしそう思ったとと同時に、私はあることに気がついた。


「...アズアズ、来て!」


「え、ちょっと!」

準備メモ ライブまであと一ヶ月2週間

進行度:25%/100%

会場→アズカットが土地の許可取得済、あとは設営 10%/25%

歌と演出決め→歌はベルの頭の中に、演出はまだ 10%/25%

衣装→カイルが今向かっている 5%/25%

告知→0%/15%

最終通し練習→0%/10%


筋力修練、歌唱修練、本番を想定した通し練習は定期的に継続して行う。


記入者:アズカット・デレクタ

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