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パローナツ、冒険なんてもう遅い異世界。~冒険家を夢見る記憶喪失の魔女と獣は、冒険を諦めた現代異世界を夢と冒険で再点火する。~  作者: 紅茶ごくごく星人
第3章 牧場と偶像とテレポート

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3-13 会議完了→お姉ちゃんについての談話

ひどく落ち込んだ私は声を振り絞って言った。


「う...じゃあやめる...!


それでば、歌う場所はベルが選んでアズアズが許可を、

カイルばエルツの町に手鏡を持っで行っで、コマチざんにベルの要望を直接伝える、

牧場でば、わだじとアズアズが演出を考えて、メルネばベルの筋肉を鍛える、


どいうごとで、お願いするね...!」

私は悔しくて泣きながら、書記した内容を確認した。


「よし、明日から忙しくなるわね」


「早く行かないとバリトノさんエルツの町を出ちゃうかもしれないし、

急がないとだな」

「ガウ。」


アズアズはメルネとポルテナに、カイルはベアに話した。


ベルは駆け寄ってきて、私を抱きしめた。

「ベル、ごめんね...私、ベルにかっこいいって思われたくて見栄張っちゃったんだ...かっこ悪いよね...」


そう言うと、ベルは私の頭を撫でて言った。

「お姉ちゃん、私は真面目なお姉ちゃんも好きだよ...?」


「うう...ベル...ありがとう...」


そしてベルは他のみんなに向かって、そのまま付け足して言った。

「ライブの予定は今から一ヶ月半後、2月の第二日曜日を予定しています!」


「それじゃあ会議はおばり!ありがどうございばじだ!うう...!!!!!!!!」


するとポルテナは言った。

「2月...ノーザランの暦で古い言い方だと"牛月(カウムーン)"...

牧場のウシさんたちにも重なってぴったりね」


「...!そうなんです!」

ベルが言った。


「へえ、高速郵便の魔女に師事してるだけあって

やっぱりそういうの詳しいのね」

アズアズがポルテナに聞いた。


「いえ、メルネから聞いて、偶然知ってただけです」


するとメルネはからかうように言った。

「ポルテナってば、私の研究室にある本棚いくらでも見ていいよって言っても頑なに見ないのに、

私が見てると覗いてくるんです...おかしいですよね?」


「は?見てないし!」


「ボルカニア先輩が卒業してから、より一層私につきまとう時間が増えたよね...

このテレポートストーカー!変態!」


「そ、そんなこと言ったら

メルネだって、出会ってばかりのベルさんとやけに仲良くしちゃってさ!


「さっきまで『ステラ先輩の妹を名乗ろうとする輩をボコボコのメタメタのスッチョンドリアンヌにして、私が真の妹になる〜!』なんて言ってたのに、調子良すぎない?


ステラ先輩と顔がそっくりだから乗り換えたんじゃないの!?」


「それは正直、私も思ってたわ...」


「ステラ先輩とベルちゃんがそっくり...?

確かに、似てますね。でも、似てるだけです。

ステラ先輩はステラ先輩、ベルちゃんはベルちゃんです!


この違いが分からないなんて、ポルテナもアズアズ先輩もまだまだですね!」


「学院ではあんまり分からなかったけれど、あなた結構生意気ね...」

アズアズが苦笑いで言う。


顔をむっとさせるポルテナ。


そんなことも知らずに、メルネは話し始めた。


「何というか、ベルちゃんがステラ先輩のことをお姉ちゃんって呼んでるのを聞いたら、

小さい頃のことを思い出しちゃって。


ある時森の中で迷子になったことがあって

そこで私より少し年上のお姉ちゃんに助けてもらったんです。


それで何とびっくり、そのお姉ちゃんも私と同じ、動物さんたちとお話しできる魔法使いだったんです。


それから時々こっそり森に行って、何度かそのお姉ちゃんと遊んでたんですけど

ある時から来なくなっちゃって。


それが何だか何だか重なって見えちゃって。


...って、気持ち悪い自分語りしちゃいましたね。

でも、隙を与えたあなたたちが悪いんです!私は何にも悪くありません!」


「何の話してるの?」

ベルによしよしされて完全に回復した私は聞いた。


「あ、ステラ先輩!お姉ちゃんっていいなって話をしてたんです!

かくかくしかじかで...」


私はメルネから幼い頃のお姉ちゃんの話を聞いた。

^ivi^[ネコニス'sTips]

パローナツの暦...

細かい部分は違えど、300年前に勇者様がいた世界の暦とほとんど同じようですね。


1年を構成する1~12の月にはそれぞれ、

鼠月、牛月、虎月、兎月、辰月、巳月、馬月、羊月、猿月、鳥月、犬月、猪月...と名称がついていますが、

近年ではそういった呼ばれ方はあまりされないみたいです...


どうせ呼ばれないのなら、この際全て猫月に変えてしまうのはどうでしょう!

今月は猫月、来月は猫月、その次も猫月その次も猫月そのまた次も猫月、猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月猫月...


猫ちゃんのことを考えたらもうみんないてもたってもいられない、そんな世界。

毎月猫ちゃんに感謝する記念日も設けて...きっと幸せです!

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