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パローナツ、冒険なんてもう遅い異世界。~冒険家を夢見る記憶喪失の魔女と獣は、冒険を諦めた現代異世界を夢と冒険で再点火する。~  作者: 紅茶ごくごく星人
第3章 牧場と偶像とテレポート

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3-2 門番の旧知

牧場に向かって山道を歩いていくと、門があってそこに門番が立っていた。


私はとっさにフードを被り、顔を隠した。


「止まれ!」

門番は、以前ゴーシュが連れていたの兵士と同じ簡素な鎧を着ていた。

しかし不自然に兜の前に手をかざして、目が見えなかった。


「Sランク指名手配犯ステラ、そしてカイル—」

兵士がそう言いかけた途端、カイルは兵士の眼前に刃物を突き出した。


「ま、待って!」

兵士は一歩下がり、両手を上に上げた。そして尻餅をついた。


「じょ、冗談だよ!」

兵士は突然、演技っぽいくらいに馴れ馴れしい言い方でそう言った。


「リュート」


「やあ、カイル久しぶりだね」

兵士はそう言って起き上がり、尻をパンパンと叩いて砂を払った。


「ええと...ステラさんもフード外して大丈夫ですよ

指名手配は西部にしか伝わってないので安心してください。町でも誰にも通報されなかったですよね」

優男は辿々しく言った。


「知り合い?」


「ああ、紹介する。こちらはリュート・カムラ。俺が前に兵士をやってた時の同期だ。」


東部(ヒシカグラ)出身だから、元の名前はカムラ・リュートなんだけどね、カムラが姓でリュートが名前。

でも国の仕事...騎士団や教会に入ると、問答無用で名前を入れ替えさせられる。」

男は苦芋虫(ビターキャタピラ)を口の中で噛み潰したような顔で言った。


「団の仕事では基本姓で呼ばれるけど、俺はリュートって名前で呼んでる」

カイルが言った。


「そうなんだ、よろしくお願いします、リュートさん」


「こちらこそよろしくお願いします」


「こちらはステラ。ステラは—」

「ああ、知ってるよ。」


「そうか。でも知らないかもだから一応紹介しておくと、彼女は素晴らしい冒険家だ。」


「そうかい」

リュートは苦笑いした。


「この先にロスヒハト牧場があるだろ、そこに行きたいんだ。」


「ああ、それなら僕もついていくよ。

怪しい奴がいたら手は出さずに尾行して捕まえろって牧場主さんから言われてるからさ。

話も僕がつけるから安心して」


「ありがとう」

「ありがとうございます」


「いえいえ...こちらこそ」

そして私とカイルはリュートの案内でロスヒハト牧場に向かった。

^ivi^[ネコニス’sTips]

ビターキャタピラとは、食べるととっても苦い芋虫の魔物のことです。

その奥深い風味と健康的な効能によって、昔は重宝されていました。

ですが現在のパローナツには実際には生息しておらず、ローネ小説の中にだけ出てきます。

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