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パローナツ、冒険なんてもう遅い異世界。~冒険家を夢見る記憶喪失の魔女と獣は、冒険を諦めた現代異世界を夢と冒険で再点火する。~  作者: 紅茶ごくごく星人
第2章 大蜘蛛の遺跡

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2-15 滞在日誌とお祭り

1週間後に服ができるというので、それまで私たちはエルツの町にそのまま滞在することになった。


1日目。

再び洞窟に行った。


奥深くへ行くと、遺跡っぽい柱があった。

わくわくしていると、カイルがおかしな様子をした。


「...ない」


「何?」


「扉がここにあったんだ。いかにも遺跡の入り口って感じの扉が。」


「うーん...」


私は扉を凝視した。


「これ...」


なんだか岩の模様が、コウモリの翼や目、ネズミの顔や牙や尻尾のように見えたが、

きっと気のせいだ。


「何?」


「いや、なんでもない」


2日目。

町の人たちの新たな頼み事をこなした。


3日目。

また洞窟に潜った。

ただ今回は岩を掘削するための金具「ピカクス」も一緒だ。

東部(ヒシカグラ)では「ツルハシ」などとも呼ぶとコマチさんが言っていた。


大蜘蛛がいなくなったことで洞窟の奥へと行けるようになったらしいが、洞窟は広い。

今日1日だけでは探索しきることはできず、

現在カイルの武器の材料となっているという金属を少し採取し、帰った。


4日目。

また洞窟を探索した。

探索していると、なんと見たことない金属の新たな鉱脈を見つけた。


だけれどそれは少量で、そこそこの大きさの武器にするには、明らかに足りていなかった。


かなり奥まで言ってしまっていたようで、

体力のことも考えて、地上に戻るのは翌日のことだった。


5日目。

森の湖で水浴びした。

クマがおり、驚いて火球をぶつけようとしたがその様子に気がついたカイルに止められた。

裸だった私は、カイルには水をかける羽目になったけど。


クマの正体は、冒険家ギルドを作ったあの日森で別れたカイルの唯一の家族、ベアだった。

彼女は綺麗好きなようで、私と共に水浴びを楽しんだ。


私たちが出た後で水を浴びるカイルを、

こっそり覗いてしまったけど、ほんとに一瞬だけだから!これはもう、覗いていないに等しい。


6日目。

また洞窟に潜りたかったけど、町の人に頼み事をされすぎて行けなかった。

不自然なくらいに私たちを洞窟に行かせなかった。


なんだろう。


7日目。

朝起きるとコマチさんが迎えに来ていた。

「ごめ〜ん、服できなかったわ、また明日必ず渡すから」

そう言われ、私とカイルはそのままコマチさんにエルツの町に連れて行かれた。


すると町の様子はなんだか賑やかだった。


「それでは開始します。3!2!1!ペイィーンット!!」

その掛け声と同時に、建物の壁は一斉に塗られた。


その壁たちの色は、以前よりも鮮やかになっていた。


「これが..."壁塗り祭"...!」


私たちはそのまま町の人たちと共にお祭りを楽しんだ。

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