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飴を噛む

 表題の通りなのだが、わたしは飴を噛む癖がある。飴の種類によっては柔らかかったり、歯にくっつきやすかったりする。キャラメルなどソフトキャンディの類で、歯の詰め物が取れた経験のある方がいらっしゃるかと思う。良人も詰め物が取れて以来、ソフトキャンディの類は避けていると言っている。

 詰め物が取れる恐れがあると言われても、好きな飴をやめられない。わたしは飴を口にし、なるべくはかじらないように舐めているのだが、やっぱり時々噛んでしまう。

 ローカルな話だが、山形の正月の縁起物に初飴がある。正月十日の初市で売られる縁起物のお菓子だ。初市に限らず、初詣でには神社の出店にも並ぶ。麦芽水飴と砂糖を原料として作る、引き飴とか練り飴とか呼ばれる飴だ。麦芽水飴と砂糖を混ぜ合わせて練り上げ、引き伸ばして、空気を含めてを繰り返し、三角の一口サイズに切っていく。紅白、バナナ、いちごなど種類がある。年末年始に実家に行くと、必ず初詣での出店で見掛けるので、買って帰る。

 この飴、よく歯にくっつく。口に入れた時は硬いのだが、硬いからとかじると、体温で柔らかくなりはじめて、歯に密着し、そのまま噛むのを続けると、詰め物がはがれる。取れるというよりもはがれると言った方がぴったりするくらい見事に取れる。

 冬休みに詰め物が取れて、まだ正月休み明け早々歯医者さんに連絡しなければならなくなる。一度か二度、経験した。

 初飴を食べながら実家で話したから、父も経験しているそうで、歯医者では一月は初飴で詰め物が取れた患者が急増すると聞かされた。山形で正月あるあるなんだなあ、と思ったものだ。

 初飴でも何でも食べ物を口にして噛んでいる時に詰め物の銀歯が取れて、うっかりその銀歯を噛んでしまうと変形してしまって、使い物にならなくなる。歯医者さんで歯の具合を診てもらったら、型を取り直して、またロシアからの輸入が主のパラジウムで詰め物を作ってもらう。経済制裁でロシアに抗議というよりも、自己の健康と財布の為にも気を付けなくっちゃねえ。

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