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【2024年1月 6巻発売!】変な竜と元勇者パーティー雑用係、新大陸でのんびりスローライフ  作者: えぞぎんぎつね


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75 食堂を作ろう

1巻が1/14発売です。

「ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。」6巻も同日発売です。

 フィオは山菜料理を見ながら、尻尾を振っている。


「どうした? フィオも食べたいのか?」

「たべる!」

「聞いていたと思うが、おいしくはないぞ?」

「たべる!」

「そうか。食べたいなら止めはしないが、最初は少しだけにしなさい」

「わかた!」


 そういって、フィオは山菜をむしゃむしゃと食べ始めた。


「おい、だいじょうぶか?」

「わむわむわむ」


 結構な量の山菜を次から次へと食べていく。


「お、おい! だいじょぶか?」


 冒険者たちも心配そうに声を上げる。


 もしかしたら、フィオは食事の好みが俺たちとは違うのだろうか。

 いや、そもそも味覚自体が違う可能性もある。


「フィオ。もしかして、おいしいのか?」

「まずい!」

「……そうか。そうだよな」

「わむわむ」

「無理して食べなくていいんだよ?」

「わふ?」


 フィオは右手に肉、左手に山菜を持って交互に食べている。


「そうか。フィオはシロと一緒に食事に困る日々を送っていたから……」


 フィオとシロが拠点の残飯漁りに来たことで、俺たちは出会ったのだ。

 群れが魔熊モドキにやられてからは常に飢えていたのだろう。

 だから、好き嫌いとかがないのかもしれない。


 フィオは全種類の山菜料理を少しずつぱくぱくと食べると、水をごくごく飲んだ。


「まずい!」

「そうだな、だが、食べるものが無かったらこれを食べるしかない」

「わふぅ~。しろ、わふ」

「わう」


 なにやらフィオはシロと会話する。

 そして、話がまとまったのか、こちらを見て言う。


「うまい、くさ。ある!」

「本当か?」

「ほんと!」「わふ!」


 人間であるフィオだけでなく、魔狼であるシロまでうまいと鳴いている。

 これは期待できる。


「どのあたりに生えているんだ?」

「わふぅ~。おふろ、ちかく!」

「あの天然温泉近くか」

「そ!」


 天然温泉は魔熊モドキを倒し、クロたちを保護した場所だ。

 つまり魔熊モドキの縄張りだったところである。

 フィオとシロは、当然入れなかったのだ。


「なるほど。午後は食堂を整備したあと、それを採りに行こうか」

「いく!」


 おいしい食材は皆欲しているのだ。

 俺もおいしい山菜を久しぶりに食べたい気分だ。


「ヒッポリアス。午後は大きくなってついてきてもらえるかな?」

『きゅお、わかった!』


 その後、残ったまずい山菜料理は全部ヒッポリアスが食べてくれた。


『うまい』

「……そうか。いっぱい食べていいよ」

「きゅる~」


 ヒッポリアスは雑草もおいしく食べられるぐらいだ。

 まずい山菜だって、おいしく食べられても何の不思議もない。



 昼ご飯を食べて、後片付けを終えたあと、俺は食堂の建設作業に入る。

 冒険者たちには、食堂から離れてもらった。


「さて、食堂とはいえ、炊事場でもあるからな……」


 かまどだけでなく、まな板や鍋といった調理器具も用意しておこう。

 食堂にはテーブルと椅子も必要だ。


「材料はほとんど木材だな。あとは金属」

『ておどーる。きをあつめてくる?』


 ヒッポリアスが作業を申し出てくれた。

 木材にはまだ余裕がある。とはいえ、潤沢と言うほどではない。

 それに木材はいろんな用途に使うのだ。燃料としても必要だ。


「そうだな。ヒッポリアス、頼めるか? 今日の分はあるが……燃料にも使うからな」

『わかった! きゅる~』


 すぐにヒッポリアスは元の大きさに戻る。

 そして、拠点の外に向かって走っていった。


 そして俺は作業を再開する。

 食堂も炊事場を含めた建物を建築してから、家具と調理器具を作ればいいだろう。

 建物自体は宿舎などと大差ない。材料を並べて製作スキルで一気に建築していく。


「建築が終われば次は家具と調理器具だな」


 テーブルも椅子も鍋もまな板も構造は単純だ。

 製作スキルがあれば、作ることは難しくない。


「……ついでに燻製器も作っておくか」


 魔法の鞄があるので、生肉の保存は比較的しやすい状況だ。

 だから、保存食としての肉の燻製づくりは必須ではない。

 とはいえ、燻製はうまいので、それなりに大きな燻製器を作っておく。


 すべての作業は三十分ほどで完了した。


「おお、相変わらずテオさんはすげーな!」

「これで雨の日も快適にご飯を食べることができるよ!」

「調理も楽になるな! 燻製も作ってみたいもんだ!」

「テーブルと椅子もいいな。酒盛りがしやすくなるぜ」


 冒険者たちも喜んでくれた。

 椅子に座ってみたりして、感触を確かめている。


「喜んでもらえてよかったよ」


 そして俺は完成した食堂から外に出る。

 そのころにはヒッポリアスが戻ってきていた。


『ておどろーる、き、あつめた!』

「ありがとう。ヒッポリアス。助かるよ」


 そして俺はヒッポリアスと一緒に資材置き場に向かう。

 ヒッポリアスは十本の大きな木を資材置き場に並べてくれていた。

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