とりあえずこの夢楽しみます
「夢か...風邪引いてると変な夢を見るしな!よし目が覚めるまで今を楽しむとするか!」
一旦冷静になってみるとこの現状が楽しく感じた。
「ここは随分と暑い所なんだな~」
俺は今を楽しむためにふらふらと散歩を始めた。
すれ違う人はみんな肌が褐色で涼しそうな格好をしている人が多い。
そしてしばらく歩いて気がついたことがある。
夢にしては肌に当たる日光の感じやたまに吹く風がとてもリアルだ。
「どうせならもっと美少女たちにチヤホヤされる夢がよかったが...これも悪くない」
歩き始めて大分時間が経った。だが一向に夢が覚める気配がない。
このまま歩き続けても飽きるしそこら辺にいる人に話しかけてみることにした。
近くに二人で立ち話をしているおばさんが居たので話しかけてみた。
「あのーすみません、ここってどんな町なんですか?」
話しかけると二人は不思議そうな顔でこちらを見て顔を見合せそして首をかしげた。すると片方のおばさんがこちらを向き口を開いた。
「○△□○△□」
何を言っているのかわからなかった。相手も俺が何を言っているのかわからなかった様子だ。
振り返ってみると最初に階段から落ちたときに会ったおばさんも何を言っているのかわからなかった。
よく考えると歩いているときに周りから聴こえていた声も何を言っているのかわからなかった。ここは日本じゃ無さそうだし日本語じゃないのは当たり前だろうけど周りから聴こえてくる声は夢だから適当なのかと思っていた。夢なんだからそこら辺は日本語でいいのに、面倒くさい。
と考えていると突然俺の真上から光が差し、そして俺の体はゆっくりと宙に浮いた。
「は!?何これ?浮いてる!UFOにでも吸い込まれてんの?なんだこの夢!世界観が意味不明過ぎんだろ!」
そのまま俺は空へ吸い込まれて行った。