第11話 ダークスライム討伐作戦 ~戦闘編~
私とニャーレちゃん、サラマンダーは目の前にいる紫色の化け物に向かって立ち向かう。
初めに、ニャーレちゃんが魔術で湖全体を空中に浮かべる。
なんか、SFシーンの1部を見ているみたい。
紫色のドロドロとした塊が空中に浮かぶ。
加えて、結界魔術を湖に掛ける。
金色の鎖のような魔法陣が湖を捕らえた。
「これで、スライムは捕らえた。よし、サラマンダー。焼け」
「お前さんに言われんでもやるわい」
ニャーレちゃんの掛け声と共に、彼は右手を球体と化した湖に向ける。
「炎燃」
湖から燃えるはずの無い、出てくるはずの無い火が出現した。
その炎は湖を――結界魔術の中にある物全てを包み込んだ。
紅蓮の業火は全てのものを焼き尽くす。
紅く、光り輝く炎によって焼失する。
結界魔術の中に残ったのは、粘着性のある物体のみ。
ダークスライムの本体だ。
「手抜きをしてはいけない相手らしい。それでは、俺の本気を貴様らに見せなければならぬな」
ダークスライムの粘着性の体が変化し始める。
すると、どうしたことであろうか。
結界魔術からダークスライムが出てくるではないか。
どうやら、封印魔術を解く体質を持っているらしい。
結界魔術からダークスライムの体が流れ落ちてくる。
本来、湖があった、クレームのような窪みの中心部へ彼の体が流れ落ちる。
「見せてやろう。俺の本来の体を」
彼の体が膨張し、ある1つの体に姿を変化し始めた。
どうやら、今までは力を抑えていたようだ。
パッと見の印象は巨人だ。