第1話 嘲笑う声と哀れなスイカ
夏……それは海やお祭り等、楽しいことがイッパイの楽しい季節!
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夏……それは何処からともなく、奴等の嘲笑う声が聞こえて来る季節……ッ!
(何処や……ッ!何処に居るッ!?)
辺りを見回すも、奴等の姿は見えず、苛立ちだけが募っていく……。
(…忌々しい虫けらが!)
「アカリ、落ち着いて?そんなんじゃ……奴等の思う壺だよ!」
「……そんなん分かってる!」
『ピンポーン!』
(…クソッ!…どうしたらええねん!)
『ガチャ!』
「お邪魔するッス!スイカ持って来たッスよ!アカリさ……」
……その瞬間、アカリの渾身の回し蹴りが炸裂した……………………
「お邪魔してんじゃねェェェッ!!」
「スイカァァァァァァ!!」
…………スイカに……。
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「……うぅ…スイカ…が……ッ!」
風牙は、実家から送られてきたスイカの、あまりに悲惨な末路に思わず膝を折り項垂れた……。
「……酷いッス!皆で楽しくスイカ割りしようと思って持って来たのに!」
「楽しかったで?スイカ割り、綺麗に決まってスッキリしたわ」
「違うッス!オレの知ってるスイカ割りじゃないッス!」
「おぉスイカよ…死んでしまうとは情けない…ッ!」
「いやシズクさん!?回し蹴りでスイカを割ることについての突っ込みは!?」
「……あんなぁ風牙?」
「な……何ン…スか……?」
風牙は、突如二人から漂って来た殺気に思わず一歩、後ろに下がってしまう。
「今ウチらは、戦闘の真っ最中やねんで?……そんな時にスイカ持って来られたら蹴るしかないやろォ!?」
「いや意味が分からな……」
風牙がアカリに抗議しようとしたその瞬間………。
『バゴォォォォン!』
何故かシズクにフライパンで頬を殴られた………。
「ギャアアアアアッ!」
「アカリ、倒したよ!蚊!」
「でかしたシズク!プンプンプンプンうっさいねん!ざまぁみろ!」
「結構吸われてたみたい!フライパン血だらけだよっ!?」
血だらけのフライパンを見て思わず声をあげるシズク。
アカリは、そんなシズクを見て首を横に振り風牙を指差す。
「ちゃうわアホ!それは風牙の血や!つまり……蚊の奴が最後の力を振り絞って、風牙の血を大量に奪ったんや!!」
……いや……顔中血塗れなんスけど………
「そんなっ!なんてことを!」
……おいコラ……どの口が言ってるんスか………
「……やっぱり奴等を野放しにはできひんな……なぁシズク?」
「うん、そうだね……アカリ!」
「「駆逐してやる一匹残らずッ!ウチ(私)がこの手でッ!!」」
…………………あんた等のせいッスよォォォォォォォッ!!!
はじめまして~平等院ねこ助です(* ̄∇ ̄)ノ
キャラが勝手に動くので迷走します……。
でも楽しく書ければそれでいいので、
自分勝手に書かせていただきます!
よろしくお願いいたします!