プロテインって基本溶けにくいよね
「198..199..200ふう。腹筋ノルマ終わり!次はベンチプレスだ!!」
短髪に健康的に焼けた肌。笑顔で見える真っ白な歯。そしてなにより溢れんばかりの筋肉で武装した彼は今春から名門桜ヶ峰魔術高等学校に入学する田中大助。
日本七大魔法一家の中で最大規模を誇る名門田中家の長男である。しかしこれといって魔法に興味がなく、むしろ全国一のボディービル部のある高校に進学しようとしていたが、担任と両親以外の親戚全員から止められ、止む無く桜ヶ峰に入学することとなった。
持ち前の筋肉とポジティブさが売りの大助だが進学を諦めることになったときは流石に落ち込んでいた。100kgのベンチプレスを5セットやり終えるころには普段通りになっていたが。
「ふう。三頭筋もだいぶいい形になってきたな!」
身長と同じくらいの鏡の前でポージングする大助。
「初めは魔法なんて中学で終えるつもりだったけどここで家柄が問題になるとはねえ。」
「だけどしょうがない!なんなら桜ヶ峰でボディービル部を作ろう!最近の若者はヒョロヒョロの子が多すぎる!男女ともによく食べ、良い筋肉を手に入れなければ!!」
「そういえば前の七大家パーティーで一般家系出の子も入学するって聞いたな・・・。魔法家出身でも入学は難しいのに素晴らしい!!きっといい筋肉しているに違いない!!」
「僕も負けないようにトレーニングしなければ!!」
「おっといけない。夕食の時間だ。過度なトレーニングは禁物だからね!ささみを食べよう!!」