表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
企画部ただいま活動中  作者: 川島 八代
4/7

第1章 ただいま部活設立中 2話

いつもの学校だよね?そう思えるほど授業が楽しく、なのに速く終わって欲しい気持ちに駆られていると、時をかけるように授業が終わった。いつもなら一目散に帰るところだが、ぼくは生徒会室へ向かった。到着するとすでにたけしがいた。

『というわけで、認めてくれよ。』

『だから無理だと言っているだろう。しつこいな君は。』

生徒会の会計長、算加 美鈴が答える。

『なんでだよ。』

とたけしが言うと

『当然でしょ。わけのわからない部活を認めるわけにはいきません!第一、部員があなたと秋高君だけでしょ。校則では、4人以上なの!』

そんなやりとりをただ眺めていると、会長 楽田 洋一がやって来た。いつものダラけ口調で、

『なーにしてるのよ、美鈴ちゃん?』

『会長。彼らが訳のわからないことを。』

『わけわかんない?なーに。楽しそうじゃん。ああ、お前ら自由にやりな。』

『なな、何を言っているのですか会長!第一校則が…』

『えー。何だって?校則?そんなの俺も知らねーよ。ただな、この学校の校風は

[自由であれ。楽しめ。人生は1回だ。]

だろうが。校則なんかよりこっちのほーが大切だろが。』

『しかし…』

『わかった、わかった。じゃあ今度の学年交流イベント[奏楽会]の企画をやらせる。それが成功したら認めろ。失敗したら潰してもかまわん。はい、資料。』

楽田は、資料をたけしに渡すと

『じゃー、お前らがんばれよー。』

とだけ言ってめんどくさそうに生徒会室に入っていった。

奏楽会とは、生徒間の音楽会であり自由祭(文化祭)、論述会、研究会で構成される三大文化系イベントの一つである。

『わかりましたね。絶対守ってくださいよ。会長、待ってください。』

算加は、会長のあとを追う。ぼくらはただポカーンとその場に立ち尽くした。蝉の声がただ頭に響いた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ