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プロローグ2

「転生?」

「はい、あなたにはこれから生まれ変わってもらいます。それについて色々とご説明があるためここにお呼びすることにしました。」

 つまり、神は俺に生まれ変わって欲しいということだろう。


「他の人とは違う転生をするということでしょうか?」

「いえ、そもそも転生するということはありえないことなのです」


 どういうことだ?神がわざわざ俺個人に特別な対応をするのだろうか?

 俺は生きてきた中で、別に他の人がしないような善行をしたわけでもないし、大量殺戮などの悪いこともしていない。


「本来ならば、あなたたちの世界で一度死んだ者は天国か地獄に行くようになっているのですが…」

 神が説明を続けている。取りあえず疑問が生じても後で聞くことにしよう。


「あなたは、私が特別に力を使いその世界からこちらに来て頂きました。」

「つまり、本来俺ら地球の人間はここに来る事はありえないと?」


 神の説明からするに俺が生きていた世界は現世だけでなく天国や地獄もまた延長線であり、それも含めて『現世』だったということだ。


「その通りです、今回何故あなたを呼び出したかというと私の力を強くするためです」

「・・・?神様が一番力を持っているのではないのですか?」

「すみません、あなた方からすれば私は『神』ではありますが、私たちからするとまた上に『神』が存在するのです」


 つまり俺の世界を管理している神がいて、またその上に神がいるということか。非常にややこしいな。

「下克上でもするのですか?」

「いいえ違います。先程私たちといいましたが、他にも私のように世界を管理しているものは多数おり、その中での階級が存在しているのですよ。そして私たちは勝手に力をつけることを禁じられており、私たちの神様…大神様とでも言っておきましょうか、大神様がお告げになったそれぞれの方法でのみ力をつけることができるのです」


 理解してきた、つまり神は俺が転生してなにかをすることで何かしら力を得るということか。

「それで、俺は転生して何をすればいいんです?」

「はい、そのことですが何もしなくて結構です。それとあちらの世界に行くにあたって願うことがあるのでしたら何でも叶えますよ。」

「前の世界に生き返るとかは無理ということですか?

「それはできません」


 神は答えた。

 彼女を庇って死んだことに悔いはないが彼女を置いて死んだことには後悔した。あれほど最高な女はいないだろう。彼女とは結婚を前提に付き合っていた。彼女は俺がいないと駄目だと言い、いつも傍にいた。俺に害をもたらす人間は俺に気づかれないように排除もしていた。彼女は今一人でやっていけているだろうか。せめて俺がいなくても幸せになってくれることを心の中で願った。


「それで願いはありませんか?」

 少し経ってから神は再度問い掛けた、俺が悲しんでることを思って待っていたのだろう。自分が泣いてる事に今気づいた。


「すみません、もう大丈夫です。それじゃまずその世界は前に俺がいた世界と何か違うところはありませんか?それと俺が転生するのは何ですか?記憶は引き継がれるのですか?」

 まずは情報だ。最低でもこの3つの情報は聞かないと願いごとをするにせよ下手したら生まれた瞬間死んだりする可能性がある。


「はい、まずあなたの転生する世界で前の世界との相違点は細かい部分をお教えすると時間が掛かりますので魔法があるということと凶暴な生物、つまりモンスターがいるのが一番の違いですね。記憶に関しては引き継がれますし転生する体は人型になるので安心してください」

「前の世界に比べて危険ですか?」

「あなたの暮らしていた地域に比べるとかなり危険です。自分の身は守れるようにしないとすぐに死んでしまうと思います」


 やはり危険か…そもそも日本が平和すぎなのだろう。まずは願い事は単純に自分の身を守る力だな。

 しかし、どのくらいの力にすればいいのだろうか?

「もし、俺がその世界を簡単に壊すという願いをしてその世界を消滅させたらどうなるんですか?神様は困らないのですか?」

「いいえ、私が力を付けるということはあなたがどれだけその世界に影響を与え、それを制御することがやり方なのです。それに関してはあなたが生きてるだけで私の修行になりますので、すぐに死なない限りは考えなくて結構ですし私からあなたに命令したり強制はできません」


 つまり、俺は生きてるだけで良いということだ。

「その世界での主な戦闘は何ですか?」

「単純に剣などの武器、それに魔法などが使われています」


 取りあえず願い事については考えがまとまってきた。まだ色々疑問があるがまずは願い事を叶えてもらおう・・・

なげぇ・・・

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