王のはじめて
こんな感じにしたいな~なフワっとした考えのお話です。
思いつきなので誰とくっつくか不明(汗)
なんだか女の子(?)がすっごく甘やかされた話を書きたくなったので・・・
つたない文章ではありますがよろしくお願いします。
自分ではわかっていなかったが、寂しかったのだろう。
丸い丸い、白に輝く月を見ながら、一人で酒を楽しんでいた。
ツェリエール産の花酒は、強くないが芳醇で口に優しい。たまには和むような酒もいいものだと、杯を重ねた。
元々酒に強いから、ソレには目を疑った。
ふわふわ、ふわふわ。
風と遊ぶように、花が舞うように。
ふわふわと、不審者の侵入を許さぬ王絶対の居城に、少女が現れた。いや、空からふわふわ、ゆらゆらと降りてきたのだ。
少女はふわふわと降りてきながら、目を閉じ、すやすやと眠っている。
寝相で落ちてきているのに、気づいていない。まさにそのような様子で少女は下降を続け、やはりふわりと地面におりて寝ている。
風の英霊がいたずらに運び、寝かせた。…ように感じる。
「…いやいやいや。なんだこれは」
少女が、人が空なんぞ飛べて(浮いて?)たまるか。というか、少女は人間なのか?
これをどう処理しろと。
少女はすやすうや寝ている。起きる気配はまったくない。
「…熟睡だな」
王はかがみ、恐る恐る少女に触れる。
ぷに、と頬は柔らかい。温かみもある。非常に人間臭い。
「…どうしろと」
王はつぶやき、肩を落とした。