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訓練終了

今回は短いな〜





それではどうぞ

 爆炎により発せられた光は徐々に明けていき、見えるのは辺り一面に石が転がっているところに倒れている者が一人とそこから少し離れた場所に立っている者が1人いるだけだった。

「それまで! 勝者リアン!」

「勝った……」

 身体中傷だらけで肩は動かず、同時魔法まで使うというボロボロな状態だが勝ったのだ。

「リアンちょっとやりすぎです……」

 駆け寄って来たユウナが言う。

 何のことだと思い、辺りを見渡すと試合場は半壊、観客席はさっきの魔法の影響か一部が粉々になっていた。

「レイは大丈夫か?」

 周りがこんなになるほどの威力だ。直撃したならただでは済まない。だけどレイなら大丈夫だろうという確信があったため、呑気な口調で聞いた。

「レイなら大丈夫ですよ。あの時石を卵状に変化させて中に籠もっていたから直撃は免れましたから。衝撃で気絶はしてるみたいですけどね。」

 ユウナが説明をしてくれる。

「さすがレイだ」

 あの情報から爆炎が来る一瞬の間に錬成するとはね。

「外傷は肩のはひどいですが他はそれほどでもないようですね、これを塗って……『ウォーターリカバリー』 それでは、フィリアが行ったようですけどわたしもレイの怪我の具合が心配なので失礼しますね」

 フィリアは俺の肩に塗り薬と『ウォーターリカバリー』を掛けるとレイの元へ走って行った。 

 肩に水が引っ付くようについている。この世界に回復魔法はない、『ウォーターリカバリー』は傷を治す魔法ではなく自然回復力を上げる効果とともにそれに適した環境を作る魔法だ。 まぁ、通常の約100倍治癒力が上がるのだから回復魔法とも言えなくはない。

 それに塗られた薬は破壊された細胞とくっつき、再生させる最新医学が生み出したもので傷がみるみるうちに治っていく。見ていて気持ちよいものではない。「カッコよかったよ! お兄ちゃん!」

 俺に飛び付いて来たリズ、やっぱり可愛いな。

「同時魔法を出さないとリアンさんが勝てないとは……彼もテトラマスターですか?」

 ふいに後ろから話しかけられた。振り向いてみると……てか声でわかるけど、やっぱり、クリスだった。「リズ、ありがとね。レイは地4つの超特化型だからテトラマスターだな。」

 リズの頭を撫でる。クリスが呆れてる気配がするが撫でながら言う、やめる気はない。本人も嫌がってないし、いいじゃん!

「それにしてもあの6つの玉は何ですか? 同時魔法のように見えましたがセカンドブレインは、いないようですし、僕たちと同じ能力を持っているとは思えません」


 確かにレイは同時魔法を1人じゃ放てない、俺のようにセカンドブレインなしで同時魔法放てるのは大体は魔法管理局に引き抜かれるからな。6つの銀の玉については……

「本人に聞いたほうがいいだろ?」

 フィリアに肩を貸してもらってレイがこっちに来てるからな。

「使えって言ったのは俺だけどな、もうちょい威力加減しろよ!! 一歩間違えたら死だぞ!? DEADだぞ!?」

 レイが騒いでる。マジでうるせぇ、否があるのは加減間違えた俺だから何も言えないんだけどな、こういう時は……

「何を言っているんだ? 全力出さないとレイには勝てないと思ったからあの威力になったんだ。それでも外傷1つなく気絶だけだったんだからレイは強いよ」

 褒めてやり過ごす。

「そっ、そうか? まぁ俺だったら当然だろ!」 

 ふっ、勝った。

「それよりも約束を守れよ。あの6つの銀の玉はどうやって複数の魔法に変化したんだ?」

 そこで話題を畳み掛ける。これで俺のことは雲散霧消したぜ。

「あぁ、あれな、簡単に言えば事前にプログラムを組んだんだよ。ディレイマジックの応用で俺の言葉をキーワードにして発動させる。名付けてプログラム魔法だ」

 機嫌を良くしたレイは声高々に説明をする。

「なるほどな、レイの魔法は武器系が多いから一度作れば演算は必要なくなる。演算が必要になるのは『ニードル・トラップ』だけになるから同時魔法ではないってことね」

 ディレイマジック(遅延魔法)の応用か、レイの発想は凄いな。

 そう談議をしていると先生がやってきた。どうやら闘技場の被害状況の確認が終わったようだ。

「レイ君、リアン君、素晴らしい試合でした。レイ君には目に見える怪我はないようですし、リアン君のは治ってますね。今日はこのまま帰ってもらって結構です。お疲れさまでした。これにて授業は終了です。」 そう言うと先生は帰っていった。

 やっと帰れる。愛しの我が家へ、いざ行かん。

「お兄ちゃん家に行く!」 と、この可愛い困ったちゃん(リズ)が言っておりますよはい、まったく、俺の1人の空間を壊すとは。

「いいかリズ、俺はもちろんオッケーさ! クリスと一緒に来なよ」

 断れませんよ。そんな鬼畜外道になんかまだ落ちてませんから、ヘタレなわけではない。

「それじゃあリアンの家でリズ、クリスとリアンの再会パーティーをみんなで開こうよ!」

 このフィリアめ……まためんどくさい企画を提案しやがって、これはいらんな。

「そんなことする必要は……あるね! 大歓迎さ! それじゃあみんなで食材を買って行こう」

 断れませんよ。リズが天使のような笑みを目を輝かせて向けて来るんだもん。 鬼畜外道以下略。


 こうして、疲れる1日はまだまだ終わらなかった。 食費ってもしかして俺持ち?

さてはて、これからどうなるのでしょうか?




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