悪い奴の敵
一話からの続きです!
良かったら最後まで読んでください!
「はぁはぁ(荒い息遣い)。何でこんな事になったんだ…」
インターネットに彼女の声を投稿して1ヶ月が経とうとした今日、俺は今シャングリアの一味に追われている。
「重たく無い…?私、走れる。」
「重たく無いさ。それに、俺は土地勘があって抜け道や裏道を知ってるんだ。(それに、狙われているのは俺じゃなく彼女の方だろう…1人にするわけにはいかないしな…)しっかり捕まってろよ…」
確か、こっちの方にまだ残っているはずだ…
確かこの辺だったと…
「クソ…俺の昔の住居だった廃墟も取り壊されたか…」
俺の追っ手は黒いマントに仮面を被りそれはそれは悪者感が満載だった。
集団の1人が言う
「私たちはシャングリアでは無い。小宮律くんだね、私たちは君らを保護しに来たんだよ。彼女は、国の重要指定にされている子でね。パンライズンには勿論だが、日本政府にさえも命を狙われている子なんだよ。こんな所で話していたらシャングリアに狙われる…私たちと一緒に…」
その瞬間銃声がなった。
パーーーン
弾は俺に命中した。
不思議と痛みは無い、どこに当たったんだろうかと考えてしまう程不思議と冷静だった。
(あぁ…俺の好奇心で彼女を危険にさらし彼女も俺もここで死ぬんだ…)と思った時だった。
薄れていく意識の中
「コード19025、行け」
さっきの集団の代表の者だろう指示を出している。
声と同時に背後から発砲してくる何者かに突っ込んで行ったのは
ーーーーーーーーーーー彼女だった。
「行くなぁ…」
俺は完全に意識を失った。
目覚めると角砂糖のように真っ白で真四角な部屋のベッドだった。
「目覚めたかい!小宮律くん」
「お前はあの時の追っ手集団の代表だな…」
「あー、自己紹介がまだだったね。僕は東堂葵と申します。僕らは、君たちを保護したくてね。あの歌を聴いてすぐコード19025だと分かってね少々調べさせてもらったよ。手荒な真似をしてしまったけど、僕らは君たちの味方さ。」
「証拠…」
「証拠…?」
「味方だという証拠さ…」
「君のお父様は処刑されたという事は知っているね、理由は資産を渡さなかったからという事も知って…その様子だと知っているね。その守りたかった資産は、お金でも土地でもない君だったという事は知っているかな?」
「どういう事だよ…」
「数々のコンクールで受賞した君の過去を、経験を守ろうとしたんだよ。」
「何勝手な事を言ってんだ…」
「勝手な事ではない!ついてきたまえ」
ついていくとそこにあった物は受賞トロフィー、賞状、それと…
ーーーーーーーーーーピアノだった。
「探し人が一回で2人も見つかるなんてね〜いや〜本当にこれこそまさに漁夫の利ってやつだよね〜いや、だってさ…」
思わず胸ぐらを掴む俺
「どうしてお前がこれを持ってるんだ…!父さんから奪ったのか…!」
「放したまえよ…小宮くん分からないのか。君のお父様が私たち組織に託したんだ、勿論これは全て君のものさ、私たちはあくまで託されたただそれだけなのだよ」
「お前たちは一体何者なんだ」
「僕らは、悪い奴の敵さ」
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実際、律のように自分ではない誰かのために身を挺してまで守る事は出来るのだろうか…と私は考えました。私には律がある人には正義のヒーローに、もうある人には生きる事に執着のない人に映るのではないだろうかとほんの少し思いました。
次回、お楽しみに!