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第3課題 LADYBUG 第5問
ナナは蝶形骨洞の壁を手でトントン・トントンと叩きながら、一番骨が薄手になっている箇所を探していた。
そしてようやく見つけると、小型時限爆弾を仕掛け、ドカンと頭蓋骨の一部を破壊した。
そしてぽっかり開いた穴を潜り抜け、その奥にある脳内へ辿り着いた。
脳内には数々の脳組織が存在しているが、脇目も振らずに視床へ、一歩一歩進んで行く。
ナナの足取りはしっかりしている。
「あぁ、その歩みの先に、俺のナナハイジャックライフが待ってるんだね。そう考えるだけでもゾクゾクするよ。でも、そうなると、もう警備員の仕事を続けるのは、ちょっと無理だな。となると、来週末の夜勤は、あのバカ主任に逆戻りか。はははは、ナンパ、残念!」
視床に辿り着いたナナは、首に巻いていたエルメス製のオレンジスカーフを惜しげも無く床に敷き、その上に腰を下ろした。
そして再びヴァージニアスリムに火を点け、ふーっと大きく息を吐いた。
「おいおい、さすがに脳内は禁煙だろう!」
とツッコミを入れようとしたが、脳内が禁煙だという明確な法律が無い事に気付き、諦めた。