とある転生吟遊詩人のはなし その2
俺死んだ。
異世界に転生。
異世界で吟遊詩人として旅をしている。 ← 今ここ
吟遊詩人として各地を旅する。
俺が望んだ事なので不満はない。
転生時に、チート能力を貰ったおかげで、無事に旅を続けられている。
娯楽の少ない世界だ。
大抵の場所で歓迎される。
ある時、俺は元の世界の昔話を披露したらどうなるだろうと思いつく。
勿論、そのままでは伝わらないので、こちらの世界的にアレンジを加える。
面白そうだ、やってみよう。
問題は何を題材にするかだが……
よし、桃太郎では失敗したから、リベンジだ!
『浦島太郎』
にしよう。
アレンジを加えて披露した結果……
概ね好評であったが、
一部地域では、うけなかった。
とりわけ、
エルフの里では、ダメだしが凄かった。
「え~、100年ぐらいで知り合いがいなくなっているとかありえねぇ~」
「うちの爺ちゃんと婆ちゃんが喧嘩した時は150年ぐらい、無視してたらしいよ」
「俺この前、120年ぐらいぶりに従兄弟にあったぜ!」
俺は更なるアレンジを加えた。
竜宮城から帰ってくると100年ではなく、10000年経っていたことした。
但し、長命な種族限定。
10000年も経つと、文明が変わるレベルだが、それは考えない。
考えないったら、考えない。