20話 話し合い
「はい、橋を造るから大丈夫ですよ」
僕は微笑んで答えた。
「ボルネ大河は『炎と氷の国』の西端にある中央山脈から我が国、『森と精霊の王国』を通る河川交通の要衝になりますので、その交通を妨げる様な事をすると両国から抗議が来ます。ですから水面から高い位置で橋を渡す必要があります。
道路や野営地を囲む壁を造られた手際を見ても橋は作れると思いますが、どうかその点をご考慮されますようお願いします」
そう言うとグレンディルは一礼して退出していった。
「ボルネ大河はこの道が続いている所が河幅1000メートル少々で、比較的狭くなっている所みたいね」
姉上が架橋予定の周辺図を取り出し、改めて確認を始めた。
「魔王領に居た時は最大600メートルぐらいの橋を掛けた事はあったけど、こんなに広い河に橋を掛けるのは初めてだね」
周辺図を見ながらアルが言った。
「将来の事を考えると、重量に耐えられる様に頑丈に造らないといけないから、橋脚の間隔は短めにしておいた方がいいよね」
僕が言うと2人は同意し、あれこれ話し合い寝る時間まで賑やかに過ごした。
◆ ◆
翌日、行軍隊列を組み昨日と同じ隊列順で出発し、道路を舗装しながら進軍していく。
2時間経ち小休止を挟み、更に1時間少々経過した頃…前方に広大な河幅を持つボルネ大河と船着場に付随した町が見えて来た。
大休止までまだ多少時間があるが、早めに大休止の命令を出して橋の建造に取り掛かる事にした。
下準備の為になだらかな上り坂を昔、埠頭を作る時に埋め立て用として【亜空間収納】に入れていた砕石と土砂の余りから出して河岸に向けて造り、そこから対岸を臨んだ。




