4:幼なじみって…
瑠奈「ほ…ほわァ……。」
隆平「何マヌケな声出してんだよ…。」
瑠奈「ま、マヌケって何よォ!!! こんなすっごい家に来て、驚かないでいられる?」
隆平「…ま、まぁ…オレも正直、初めて入ったから驚いたけど…。」
綺里「……笹村さんと二宮くんって、幼なじみとかなの?」
隆平「え? あぁ、うん。瑠奈と幼なじみだなんて、ハッキリ言って最悪だ…。」
瑠奈「最悪ですってッ!!? ふ〜ん…そんなコト言うんだァ…。大原さ……綺里に教えちゃおうかな〜? 隆平の…」
隆平「とぅッ!!!!」
バシッ
瑠奈「いッ……てぇ!!!!!」
隆平「へへッ。ざまーみろォ!!」
綺里「なんか、うらやましいな。幼なじみとか、そういうの。特に、笹村さんと二宮くんみたいな関係、憧れる。私には、そういう人がいなかったから…。」
瑠奈&隆平「………。」
綺里って、あんなコト言うんだ…。
瑠奈「…もぅ、綺里ったら! もぅ友ダチになったんだからァ、さん付けなんかしないで、気軽に“瑠奈”って呼んでよォ!!」
隆平「そうだよ。“友だち”っつーか、もう“心友”だしなッ! オレのことも“隆平”でいいよ。」
そう言うと、綺里は少しはにかんだような笑顔を見せた。
それが、すっごくかわいい。というか、キレイ。
ふと見ると、隆平が綺里を見てボーッとしてる…。もしかして、綺里に見とれてる?
へぇー…隆平って、ああいうタイプが好みなのねぇ……。
ガンッ
アタシは思いッ切り隆平の背中を蹴った。
隆平「いってッ!!!!! なッ…何すんだよッ!!!」
アタシは完全ムシ。
隆平「おいッ!!! 瑠奈、聞いてんのかッ!?」
瑠奈「聞いてな〜い♪♪」
綺里「……あのさぁ、紅茶でいい?」
………。
瑠奈「他に何かある?」
綺里「いや、紅茶とコーヒーしかないんだけどね。」
瑠奈「じゃあ、紅茶で♪」
隆平「オレも紅茶。」
綺里「分かった。ちょっと待ってて。」
バタン
瑠奈「……隆平。あんたって、綺里みたいなコがタイプだったんだねー。」
隆平「ンがッ!? な、何言ってんだよッ!!!」
瑠奈「見てれば分かるわよ。」
隆平「………。」
ガチャッ
綺里「おまたせ。」
瑠奈「わーッ!! ありがと♪♪」
綺里「………。」
綺里は何も言わないままやわらかく微笑んだ。
瑠奈「……あッ!!!!!」
綺里「ん? どうした?」
瑠奈「もぅ塾の時間だッ!!! ヤッバ! 怒られる!! じゃ、じゃあ、ごめんね! もう帰るわ!」
綺里「…そうか。分かった。また明日。」
瑠奈「うん! また明日!!」
バタンッ
………フフッ♪♪
適当に用事作って出てきたけど、ふたり上手くいくかなー♪
綺里は結構人間味があるのでしょうかねェ??
っていうか、ヮタクシ綺里にメチャクチャ憧れております…!
“メチャクチャ”なんて言葉を使っている時点で、もう綺里のようなカッコいい女の子にはなれないんですけどね…w