3:幽霊屋敷?
なッ……! 何コイツ………!!!
超ムカつくーーー!!!
<放課後>
瑠奈「……何やってんだろ、アタシ……。」
アタシは、超大きい洋館の目の前に立っている。
実は今日、美波から聞いたんだ。
美波「大原さんって、町で有名なあの幽霊屋敷に住んでいるらしいですよ。」
……そう。それで、本当に住んでるのか気になって、ついこの洋館に来てしまったというコトなのデス…。
瑠奈「あーーーッ!!! アタシ、バカだ! なんであんなヤツのコト気にしてんのよ! ほんと、なんであんなムカつくヤツのコトを…。」
綺里「何やってんの?」
瑠奈「ギャーーーーーッ!!!!!」
綺里「うるさい。近所迷惑だから、やめて。」
瑠奈「ごッ……ごめん…。」
綺里「笹村さんだっけ? こんなところで何やってんの? 家近く?」
瑠奈「はッ…反対方向だけど……。ちょっと…美波にあんたの家がここだって聞いて…ちょうど近くに来たから……。」
綺里「ふぅん。そうなんだ。じゃあ、寄ってく?」
瑠奈「いッ、いいの!?」
綺里「うん。どうせ誰もいなくてヒマだし。」
……誰もいないんだ…。
瑠奈「そッ…それなら…入らせてもらうわよ…。」
隆平「あれッ? 瑠奈だ。」
えッ…
瑠奈「隆平……!」
綺里「二宮くん。何やってんの? こんなところで。」
隆平「えッ……いや、美波が大原さんちここだって言ってたから……ちょうど近くに来たし、本当にここに住んでるのか気になって……。」
瑠奈「ぷっ…。」
隆平「おい! 瑠奈、今笑っただろ! 笑ったよな?」
瑠奈「笑ってないよ。」
綺里「いいから、ふたりとも中入んな。」
隆平「いッ、いいの!?」
綺里「ぷっ…。」
隆平「ちょッ……大原さん、今笑ったよね…?」
瑠奈「大原さん、初めて笑ったねー。」
綺里「……“綺里”でいいよ。」
瑠奈&隆平「……え?」
綺里「呼び方。“大原さん”じゃなくて、“綺里”でいいよ。」
瑠奈&隆平「…うんッ!!!」