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地球が舞台の話1

子殺し

作者: ひつじかい

 ××警察署は、××区××に住む×藤A子容疑者を連続殺人容疑で逮捕しました。調べに対し、A子容疑者は、容疑を否認しているとの事です。



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「終わったよ」


 逮捕される数週間前、A子は息子の遺影に手を合わせ、そう報告した。

 彼女の息子は、数ヶ月前に殺されたのだった。

 A子は、現場から逃げ去る三人の少年を目撃したが、警察には言わなかった。

 自らの手で、復讐する為に。


『まだ終わってないでしょう? 息子は、もっと殺して欲しがっている』


 隣に立つ誰かがそんな事を言った。

 自宅には自分しかいない筈なのだから、普通なら驚いて確認するだろう。

 しかし、A子は疑問にも思わず、其方を見る事も無く答えた。


「あの子は、そんな子じゃない!」

 侮辱するなとA子は憤る。

『殺されるまではね。それが解っていたから、彼等の家族まで殺したんでしょう?』

「違う! あの子が喜ぶなんて、思ってない!」

『目撃者まで殺したのに?』

「それは、捕まりたくなかったから!」

『嘘ばっかり。そんな事、全然思っていないじゃない』


 謎の女の言う通りだったので、A子は黙り込んだ。

 目撃されたのは、三人目を殺した後だ。

 見られたと気付いた時に、もう捕まっても構わないと思っていたのに。


「そうね。私は殺した。でも……それは、あの子が望んでいると思ったからじゃない! 私が殺したかっただけ! そう! 私が殺したかっただけなのよ!」


 霧が晴れたような思いだった。



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 数ヶ月前にA子容疑者の息子も何者かに殺害されており、警察は、連続殺人事件の最初の被害者と見て捜査を進める方針です。

 以上、お昼のニュースでした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 面白かったです。 でも、凄く悔しい気持ちになりました。 私はA子さんが罪に問われる事が納得いかないんです……。 というのは、まあ他人だから言えることなのですがね……。
2018/01/09 21:05 退会済み
管理
[気になる点] ぶつ切りすぎる。 色々謎の残して想像に任せるタイプの話だとしても唐突すぎて意味不明になってる。
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