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Timeless  作者: ysyatum
1/1

日常

2015/4/16 9:15


起床。

俺、大学1年の武井智和たけいともかずはいつも通り洗面台で顔を洗い大学へ行くための準備をし、一通り準備が整ったら口に食パンを加え家を出る。大学には愛車のマウンテンバイクで登校している。

道中の景色を楽しみながら進んでいく。これが俺の日常であり祝福の時だ。

ただ、毎回登校途中でこのとても長い信号機に待ち伏せをくらうのはそろそろやめて頂きたい…


「は~ なんでこんなにここの信号は長いんだよ…」


ついついため息がこぼれる。

ここは県内でも随一といわれている長さだ・・・

なんの嫌がらせか誰かの陰謀だろうか。とりあえず、迷惑だ。

俺は、毎回この長信号を占いメールというので時間をつぶしている。

待ちのお供と言うべき代物である。


「さて、今日は何が書かれているかな」


俺は胸躍らせて今日のメールを確認する。このメールは毎回自動で送られてくる。

基本的に文字は短文で内容はなにかと奇妙なことが書かれている。最初はいたずらとさえ思った。

俺は、もともとこういうのは信じていなかったが友達がみんなやっていたためついつい便乗して始めてしまった。俗にいう「ミーハー?」というやつだ。

高校3年の時に始めて今の今まで続けている。なんだかんだでざっと占いメール暦1年になるが…

当時は流行っていたものの当たる確立が低すぎるということからすぐに流行はとまってしまった。

俺のメールもたいしたことは書かれていないが、もう日課となって辞めるに辞められない。

とは言っても最近ではほぼスルーすることの方が多くなってきたな・・・



昨日のメールでは『今日のあなた!!  苦しむ人を見かける!助けてあげよう』などと書かれていたが、まー、実際そういう人は存在せず特に変わったこともなく平凡な日常を過ごている。



俺は携帯の確認ボタンを押す。携帯画面からは抽選のようなものが始まった。

絵柄的には、ガチャから手紙が出てきて、その手紙を開封すると今日の占いの内容が拝めるという感じだ。


「内容は・・・・ なんだこれ?」


あまりにも意味の分からない内容が書かれていた。

いつもどおり俺はスルーして、携帯をポケットにしまいペダルに足をかけ前進する。

次の瞬間大型トラックが突っ込んできた。

このときに何故か世界がスローモーションに見えた。



「あー・・・ 居眠り運転か・・・」



今日俺は…



轢かれた…



『今日のあなた!!  ヒカレる!残り寿命1年』


 

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