お茶会?
◆――拾い物――(???)
(またすごい物、拾ってきちゃったなぁ)
私の小屋で、出したお茶を目の前ですすっている男の子。
さっきからきょろきょろと部屋をみている。
(でも、私が見えるって事は力はあるのよね)
内心信じられなかったが、一応、話は通じている。
「あの・・・なんで、俺、連れてこられたんですか?」
カツアゲされる生徒のようなことを言い出した。
「あ、えっと、そういえば自己紹介まだだったんだよね」
私は、あわてて立ち上がった。
「私は、シルフィード・ハクリオウ。よろしくね」
手を差し出すと、すぐに彼も立ち上がって、
「えと、ホリュウ・ユウジです。よろしく・・・お願いします・・・」
と言いながら、私の手を握ってきた。
「?」
その時、さりげなく魔力を測ってみたが、全く感じない。
(おかしいな?勘違い?)
不意にそんな不安が頭をよぎるが、気にしないことにした。
(私が間違えるはず無いしね)
かなりのポジティブシンキングである。
「あの、ここってどこなんですか?」
彼がそんな事を尋ねてきた。
「どこって、知らないの?」
「はい、気づいたらここにいて・・・」
「気づいたらって、何かあったの?」
「いや、なんか飛ばされたみたいで」
「飛ばされたぁ?」
意味不明です。もしかして、頭うったのかな?
「えっと、ここは、ハイグリード王国の「示現の森」だよ。一応」
「はいぐりーど?」
「そうよ。まさか、知らないの?」
「いや、全く知らないんですけど・・・」
やっぱり、あたま打ったのかな?まさか・・・。考えをめぐらせていた時、いきなり、
「バァン!!」
と爆発音が響いた。
「何!?」
「何だ?!」
私たちは二人で同時に外に飛び出た。