契約の結果
◆――契約の力(雄二)――
「さあ、終わったよぉ」
「へ?」
いきなり、吹いてきた風がやんだと思ったらいきなりシルフィードさんが言い始めた。
(以外に、すんなり終わった?!)
「痛―――――!!」
「あっ、そういえば、終わって少しの間。痛みが持続するから」
「それを、先に言え!!」
「あー、タメ語使ったぁ」
「知るかぁ!!」
雄二は、洒落にならない痛みをしばらく耐えていると、目の前に、小さな白い人間が現れた。
(なんだ、こいつ)
雄二は声にもならない声を、心の中で言った。
(っていうか、マジ痛い)
と、考えた瞬間、頭の奥でバキンと何かが外れる音がした。
その瞬間、一気に痛みが引いていった。
「?、バキン?」
ヒロシは、ゆっくり立ち上がると、シルフィードの周りに小人が、フワフワと浮いていた。
「何?こいつら」
「ああ、この子達?風の妖精よ」
「はい?」
また、意味の分からない事を言い始めるシルフィードさん。
本当に意味が分からなかった。
「だから、この子達が、あなたのご友人になって私とかの手伝いをしてくれるのよ」
「はぁ」
よく理解できない俺に、シルフィードさんはため息をついて、
「じゃあ、少し練習してみようか」
と彼女は一匹(一人?)を、手のひらにのせると、
「じゃあ、何か念じてみて。何でもいいから」
「え、はい。…」
「…」
いつまでたっても、何もおきない。
小精霊たちは、オロオロと困っているようだった。
シルフィードさんは、首をかしげて、不思議な目で俺を見ると、
「何を念じたの?」
と聞いてきた。
「いや、ちょっと火をおこしてくれと」
「…。出来るわけないでしょ」
そんな事を、言われて雄二は少し悩んで、もう一度、念じた。
今度は机の上の紙をとってくれと、
すると、小精霊はにこりと微笑んで紙を3人がかりで持って、俺のところに持ってきた。
「おお、すごい。ありがとう」
そういうと、その3人は微笑を返してまたシルフィードさんのところに戻っていった。
しかし、一人が雄二の肩にちょこんと座った。
シルフィードさんは、得意そうに胸を張って、言ってくる。
「どう?」
「いや、どうって言うか。すごいとしか・・・」
「そんなもん?っていうか、頼む事しょぼすぎなのよね」
そういって、シルフィードさんは窓の近くによって、
外を見つめて肩に座っている小精霊を少しなでると、
小精霊は頷いてシルフィードさんが開けた窓から、飛び出していった。
「何するんですか?」
「いいから見てなさい」
俺は黙って外を見ていると急に風が吹き始め、木を揺らし始めた。
そして、風が部屋の中を一気に駆け抜けた。
「うわっ!」
俺はその風に飛ばされて、壁に叩きつけられる。
「うぐっ」
「これぐらい、耐えなよ。弱っちいなぁ」
(今の台風くらいの風だったぞ)
心の中でそうつぶやく、それより、声が出なかった。
「まあ、こんなことも出来るのよ。慣れればね」
ケラケラと笑いながら、俺に言ってくるシルフィードさんだった。
受験なので、しばらく休ませていただきます。
スミマセン。