表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カミドの街の錬金術師  作者: 現夢中
《夢追いし》営業中
6/45

おまけ その頃のナヅキさん

 誰もいなくなり、寂れた店内で1人ポツンと居座る女性がいた。

この店の主、ナヅキである。


「ふむ、九朗君。お茶」

  

 新聞に目を落としながら、呟く。

 ……だが反応するものは誰もいない。

先ほど自分で指示を出して、《ダンジョン》に同行させたのだから。


「……自分で入れるか、お茶」


 よいしょと立ち上がり、台所へ向かう。

 しかしお茶を入れようと思っても、よく考えたら最近自分で入れていないことに気が付く。

というかいままで店で買ったものを飲んでいたのだ、自分で作ったことはない。


「……作ってみるか。九朗君にできて私にできないわけがない」


 まず、どこにお茶の葉があるのか、そこが問題だった。

 とりあえず台所をひっくりかえしてみる。

九朗にまかせきりだった台所は、1人で店を切り盛りしていた時とはすっかり変わっていた。

 極端にいうと、綺麗だった。

その代わりに、どこに何がおいてあるのかわからなくなったのだ。

 結局お茶の葉ひとつ見つけることはできなかった。


「……もうお茶はいいか……」


 仕方なく、カウンターに戻りまた椅子に座る。


「……喉かわいたな」


 と、独り言を呟きながら、新聞を読んで気を紛らわすナヅキだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ