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合格発表と相部屋

こちらもお久しぶりですねー

やっとのことで八話目を投稿でーす

 合格発表の数字が書いてある壁。

 アインとメーアはそれぞれの自分の数字を探す。

 数字を指差しながら目線を流してゆく。


 メーアは目尻に涙を浮かべて喜んでいる。どうやらメーアの方は合格しているようだった。

 一方アインは、さっさと自分の数字を見つけていた。

「アインくん!あったよ!」

 満面の笑みでメーアはアインの身体に抱きつく。

「近い近い、抱きつくなって。離れてくれ」

 どうやらメーア本人も抱きついていたことに気付かなかったようで顔を真っ赤に紅潮させてアインから離れた。

「す、すいません!抱きついていたことに気付かなくて!大丈夫でしたか?抱きつかれて嫌ではなかったですか?」

 上目遣いでメーアはアインに言う。

 実のところ、アインは抱きつかれた際にメーアの慎ましき胸が当たっていたので嫌ではなかったようだった。

 本人はのちに「男だったらしょうがないだろ!」

 とこのように弁解していた。

「それはそうとアインくんはどうだった?」

 アインはさも当然のように言う。

「すぐに見つけた」

 アインはキョロキョロと周りを見渡す。どうやらあの貴族と銀髪の女の子を探しているのだろう。

 貴族の方はすぐに見つけた。

 地面に両膝をつけ顔面蒼白でうなだれている。

 おそらく落ちたと見受けられた。

 取り巻きも同じ感じだった。

 そして、少し離れた場所に銀髪の女の子も見つけた。

 様子から見ると受かったらしい。

 しばらくするとアナウンスがかかった。

「合格者のみその場に留まり、落ちた方は職員の指示に従いお帰りください」

 そのアナウンスがかかり、職員の人が指示を出す。

「落ちた方はこちらに集まってくださいー」

 職員の周りに落ちた人が集まる。

 その人たちは俯き気味だ。

 アインとメーアはその場に留まる。

「なあ、召喚獣って何出したんだ?」

 アインが興味本位で聞いてみる。

「ウンディーネですよ。性格に難ありですけど……」

 あはは……と遠い目で話すメーア。

 メーアが遠い目をするなんてかなりぶっ飛んだ性格なんだなと思うアインだった。

 そして、二人で話していると先ほどの銀髪少女がやってきた。

「あなた方も合格したんですね。先ほどは本当にありがとうございました」

 頭を下げる少女。

 そして、顔を上げると自己紹介をし始めだした。

「私はフィア・ノンネって言います。今後ともよろしくお願いしますね」

「ああ、こっちもよろしく。そういや、ちゃんと自己紹介してなかったな。俺はアインス・フリューゲル。アインって呼んでくれればいい。今日から武術専攻科の生徒だな」

 アインが自己紹介をすると目線をメーアに移し、お前も自己紹介したらどうだと促した。

 メーアはそれに応じ、アインに続いて自己紹介をする。

「私はメーア・フリーセン。メーアって呼んでね!これから仲良くしようね!私は魔法専攻科に合格しました」

 笑顔で自己紹介をする。

 え、笑顔が眩しい!っとアインは内心思っていた。

「ふふ、よろしくお願いしますね。灰色の人と聖者の末裔さん……」

 フィアは誰にも聞こえない声量でそう呟いた。

「合格者の皆様はこちらまで来てください。お預かりした荷物をお返しすると共に部屋番号を手渡しますので」

 そうアナウンスがかかり、合格者たちがいつの間にか出来上がっていた案内所に集まりだす。

 アインたち三人も例外ではない。

 というかここで例外ならばそいつらはいったい何しに来たのだと言いたくなってしまう。

 アインは預けた荷物を受け取り、部屋番号が書いてある紙ももらった。

 それに続き二人も荷物と紙を受け取っていた。

「私は第一棟の505ですねー」

 メーアが紙を開いて、確認する。

 フィアも紙を開いて確認するとメーアと同じ棟で同じ番号だった。

 二人はハイタッチをして喜んでいる。

 一方、アインは第二棟の101だ。

 紙で確認すると二人の相部屋だった。ということは一年間同じ部屋の人がいるということ。

 アインは誰なんだろうと考えていた。

(頭がイかれてる人は勘弁だな)

 そして三人はそれぞれの部屋に別れた。

 マギクルスト学院は全寮制の学院で総寮数は十五になり、六階構造になっている。

 学院内には町があり、そこで生活用品から魔法道具まで多種多様に物品が売っている。

 許可を取れば、学院外にも出れるが出る際には必ず船に乗らねばならない。

 また、一週間乗りっぱなしということではなく、出る際には高速艇で出るので一日あれば対岸に着く。

 アインは自分の部屋の前にいた。

 部屋の中から物音がする。

 どうやらもう相部屋の人が中にいるようだった。

 ドアノブに手をかけ、回し開ける。

 部屋の中には少年が一人。

 赤髪の少年。

 一見普通に見えたがよく見ると耳がある。しかし、それは人間の耳ではなくて獣の耳だった。

 そう、少年は獣人だったのだ。獣人の少年はアインに気づき、アインの方に身体を向けた。

「君が僕の相部屋の人だね?」

 訂正しよう。

 少年などではなかった。先ほどは後ろ姿しか見てなかったため後ろ姿で判断していた。

 結論。

 獣人の少年は少年などではなく少女だった。

(おい!この学院はどうなってんだよ!男と女が一つ屋根の下で暮らすなんて普通あり得ないだろ!しかも、学生寮でだぞ!)

 アインは声にこそ出さなかったが心で学院に不満を言ったのだった。

「お、おう。そうだけど」

 アインはたじたじに答える。

「あたしはミーナ・カルデルト。見ての通りの獣人ね。武術専攻科に入ったからよろしくね!」

 アインは元気な奴だなと思った。

 そして、アインも自己紹介をしたのだった。





どうでしたか?

楽しんでいただけましたか?

今回は新キャラ一人出しました\(^o^)/

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