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忌神との邂逅

ついに忌神さんが出てきます

「来ましたね。ではこれにてサバイバルマッチを締めます。この後の時間は自由ですのでこのまま部屋に帰ってもよし学園内を探索してもよしです。

 皆さんで決めてくださいね。

 では解散!」

 そう言ってグレアは職員室の方へと歩いていった。

 大半の生徒はあまり疲れている様子も見受けられないので学園内を回ったがドナルドはアインの一撃が相当効いたらしく早々自室に帰っていった。

 ミーナにどうする?と聞かれたアインは俺は部屋に戻るっていうか寝たい。

 そう言って部屋に向けて足を進めていく。

 ミーナはリアスリアナと一緒に学園内を見て回ると言って三人でどっかに行ってしまった。

「ああ、全身痛い。さっさと寝……よ」

 独り言を言っていたアインの前を二人の女子が横切る。

「ってメーアとフィアじゃねぇかよ。少し振りだな」

 アインが声をかけると反応してこちらに振り向いた。

「アインくん!少し振りーってその怪我どうしたの⁉︎」

 振り向いた女の子二人のうちのメーアがアインに駆け寄り身体をペタペタと触ってきた。

 そして、傷の場所を触ってしまいアインが痛がる。

「アインもサバイバルマッチやったんだね。結果はどうだった?」

「ああ、引き分けで二組残った。で俺はその一組の中にちゃんと入った」

 アインの顔が少しドヤ顔っぽく見えてフィアがドヤ顔は似合わないと笑う。

「実は私たちもサバイバルマッチがあって最後まで生き残ったよ」

「そうなんですよー、わたしも結構活躍したんだからね」

 笑顔でメーアが言う。

 それに被せてフィアが口を開く。

「何活躍したって言ってるの。ずっと戦いの時はあたふたあたふたして補助魔法しかやってくれなかったじゃないの。私が殆ど倒した」

 うぐっ……反論できない……としたを向いて呟いた。

「で、でもわたしだってウンディーネちゃん出したよっ!」

「確かにウンディーネには驚いたけどそのウンディーネずっとメーアにべったりくっついて何もしなかった」

「ぐはっ!」

 メーアはやられたフリをしてフィアに抱きつく。

 アインは残念過ぎるだろそのウンディーネ……と呆れていた。

「ひどいよーフィアちゃーん少しはわたしのいいこと言ってよっ」

 フィアは少し考える素振りを見せ、何か思いついたのか手を叩く。

「あったあった」

 その言葉に呼応してメーアがキラキラと目を輝かした。

「攻撃魔法を受けてる時にあたふたしてたメーアが私にとっては可愛かった」

 と頬を染めてメーアを見る。

「フォローになってないよぉ!」

 メーアは絶叫してその場にへたれこむ。

 こいつらこんなに仲良かったか?まあ仲が良くなるのはいいことだからいいか。

 アインはそうか、と言ってスルーしすまんが俺は寝ると告げて自室に戻った。

 自室に戻ったアインはすぐさまベッドにダイブする。

 そしてそのまま意識は微睡みの中へ落ちていった。


 〜よぉ、サバイバルマッチは中々良かったぞ〜

 アインは目覚める。いや現実ではなく夢で目覚めた。

 目の前にはサバイバルマッチの時に夢の中であったおっさんがいる。

 アインは問う。

 〜誰だ〜

 〜だから俺は『 』だって。まあ俺の名前などお前には聞こえてないだろうがな!はははっ!〜

 おっさんは豪快に笑っている。

 しかしアインは、どこか有無も言わせぬような品格も同時に漂っていると感じた。

 〜しかし、あの戦俺の力を使えば無双ができるのにな〜

 俺の力?……まさか……⁉︎

 〜お、お前は忌神なのか⁉︎〜

 まさかと思い聞いてみたらおっさんは急に真顔になり顔から喜怒哀楽全ての感情が消えた。

 〜ああそうだ。俺が忌神だ〜

 こいつが忌神!全然神様には見えねぇ……

 アインは呆気を取られて空いた口が閉まらなかった。

 〜今の世の中じゃ俺は忌神か……〜

 忌神は聞こえない程度の声で呟く。

 忌神が見つめる先は虚空。

 〜何か言ったか?〜

 いいや何も言ってないと言い首を横に振る。

 〜貴様は自分の命を掛けて守りたいものはあるか?〜

 と忌神はアインに向けて言った。

 アインは目線を逸らそうと右下に目線を置こうとしたが何故か目線を外すことができなかった、いや外してはいけないと思ったからかもしれない。

 〜ある。俺に関係する全ての人だ〜

 そうアインが言うと忌神は腹を抱えて笑い出す。そして笑い終わると声のトーンを落として


 〜ほざけ餓鬼が〜


 と言った。

 忌神の周りにはメラメラと灰色の焔が滲み出ている。

 夢の中だと言うのに現実とも勝らず劣らないほどの威圧感を感じ、瞳も座っている。

 〜餓鬼よ。問うぞ?貴様の関係するもの全てを守ると言ったな。では今父親が殺される寸前だと仮定する。助けに行けるか?できるのか?〜

 〜親父はそう簡単には殺されない〜

 そうアインが言うと忌神が激昂した。

 〜そう言う問題ではないだろうがッ‼︎貴様の関係するものは全て強者なのか?まあいい。興が覚めた。

 話題を変えよう。

 貴様は俺の力を使えるのに何故使わない。

 少なくとも近くにいるものは守れるぞ〜

 忌神は胡坐をかいてアインを見定める。

 〜この力を使えば忌神の加護を持つことがバレてみんなから嫌われるし国から追われるかもしれない〜

 〜そうか貴様の守りたいものはそれだけの価値なのか。我が身より大切なものはないもんな〜

 忌神がアインを蔑むような目で見る。

 アインは目を何度も逸らそうとするがなぜか逸らすことができない。

 〜違う!俺はみんなを守りたい!〜

 〜だったらなぜ俺の力を使わない‼︎〜

 その怒号一つでアインは黙ってしまった。

 そして、なぜこんなやつに加護を与えてしまったのだろうかと言い残し忌神は消えていった。



お知らせ

この回から次回予告をタブーゴッドのキャラがすることになりました。


アイン:次回忌神に色々へし折られた俺はどうなるのか。

そして、本格的な学園生活を始まる。

まあそう言うわけだから次も見てくれると嬉しい

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