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磐城演戯  作者: ガイア
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家業の始まり

福島県、いわき市。幾度の戦乱を乗り換えてきたこの地には、ある伝説が存在する。


はるか昔、この地には神がいて、東進してきた今の神々との戦いに敗れ、封印される間際にこの地に封印を解く為の莫大な力を残していった。その力が今の肥沃な土壌を作ったのだ__と。


その神は、イクヤノカミと呼ばれ、その存在は全ての書物に記載されておらず、いつしか、人々の記憶から消えていった。だが、その力は完全に消え去った訳ではない。強大な力はその利を求める者を生み出し、また、それを挫こうとする者をも生む。




時は平安時代初期。攘夷の将アテルイが、南下を開始。現在の南東北を侵さんとした。この戦いは、序盤は攘夷勢が優位に戦いを展開するも、最終的には初代征夷大将軍、坂上田村麻呂によって破られてアテルイは捕縛され、田村麻呂の助命懇願も虚しく京都で処刑された。


これが史実で語られている大まかな内容であるが、この話には幾つかの補足をしなければならない。


簡潔に言うと、アテルイは、イクヤノカミの復活を目論んでいたのだ。この戦争は、聖地奪還の為の戦いであり、その神の力を以て平安京の朝廷を脅かさんとしていたのだ。古事記を始めとする書物から記録は消えていたとはいえ、この頃の政は神や仏の導きが重要であり、朝廷側でも、神々に詳しい者が多くいたのだろう。アテルイの動きに対し討伐軍を編成すると同時に、数人の陰陽師を派遣し、イクヤノカミの封印の解除を防がんとした。


結果的に坂上田村麻呂が勝利し、封印の解除は未遂に終わったが、いつ何時同じ事態が生じるか分からない。そこで朝廷は派遣した陰陽師達にその地に留まることを命令し、以後その陰陽師達はその地に土着し、子々孫々に技を伝え、不足の事態に備えた。


それは、現在でも変わっていないのだ。

























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