花粉症
「びぇぇっくしょんっ!」
「おー、女とは思えないくしゃみっぷりだな。絵美、風邪か?」
「ううん。たぶん、花粉症。で、ふと思ったんだけど、花粉症ってスギ花粉が鼻や目に入って起こるんだよね?」
「スギ花粉に限らないけど、まぁそーだな」
「花粉って、おしべの方だよね」
「あぁ、で、何が言いたい?」
「つまりこれって、スギの木に顔射された、と言ってもさしつかえないかと」
「あるだろ!」
「あぁ、犯されたあたし……。涙が止まらないの……」
「まぁ花粉症だからな」
「あたしの穴から流れ落ちる、汚らわしい液体……」
「鼻水ふけば?」
「それからというもの、常に身体が重くて、無気力な日々……」
「鼻づまりで、頭がぼんやりするらしいな」
「そして薬におぼれる、あたし」
「市販の花粉症薬もそれなりに効果あるらしいな」
「腕には注射針の跡が……」
「副作用があるから、あんまり薦めないぞ」
「それでも時とともに傷は癒されてゆく……」
「スギ花粉は春先だけだからな。ただスギ以外の花粉も飛んでいるらしいぞ」
「しかし、やつらは来年もやってくるの」
「まぁ、がんばれ」
「……毎年やってくるっていうと、なんかサンタクロースみたいだね」
「サンタさんを強姦魔にするなっ」
この話のために、R15 にしておきました。