例えば、もしもではなく例えば
ロリ要素ってなんだろ?とも思う今日この頃
例えば───そう例えば、もしもでは無く起こらない例えばの話をしよう。
例えば明日、日本に帰ることが出来て元の日常が帰ってくるとする。
そしたらその人は前のように人生を送れるだろうか?
(変な冗談やめてよ……)
彼女ことカオリは朝起きた時、異世界に転生していた。
本人ですら、その自覚は無く夢の続きのように周りの景色はメルヘンになる。
その現実では無い、有り得ざる景色が転生したという事実を核心に持ち上げていた。
次に告げられたのは”日本には帰れない”と”転生者は死なない”の2つ。
「────────」
カオリは笑うしか無かった。
よく言うだろ?幸せは失ってから初めて気づくと。
ただ、遅いのだ。悪いのは自分だ、文句が言えないとしても愚痴ぐらいは許して欲しかった。
彼女はできる限り自分の意思では動きたくない性格で、今思えばそんな甘さがこんな状況を生み出したんだと思う。
───────
「カ、カオリさん!!!」
上位種に立ち向かうカオリ。
実量差は明確。人間が生身で恐竜に戦いを挑むようなものだ。
上位種はピンピンしている、
そしてカオリは───────
「は、早く逃げなさい……ゴホッ、、いそいで」
────万人が分かっていた結果だった。
誰もが希望を持たない泥仕合、諦めていなかったのはカオリだけだろう。
訂正する、かったでは無い、カオリはまだ諦めていない。
ズルズルと体を持ち上げて、産まれたての小鹿のように、フラフラと剣をかまえる。
死にかけで放っておいても良いのだが、上位種もまたかまえる。
ウサギに全力を出す獅子であったらしい。
────先に動いたのは上位種。カオリは動けないので必然的にそうなるのだが。
「────ヒッ!」
カウノは目を瞑る。見たくなかった。目の前の死体でも見に余るのだから。
目を閉じても、音で、感覚で、予想で、結果が分かってしまう。
これは戦いではなく蹂躙だと──────
「カオリさん…………え?」
後ずさったのは上位種、腹にはひとつの蹴りの後が。
───幸か不幸か、偶然が必然か、才能か努力か、それすらも分からないが、たった今それを持つに至ったのだ。
カオリという人生を表した、自分にしか使えない────使わせない、文字通り最終兵器が現れる。
名を固有魔法。
「autoモード開始、目標殲滅します」
〈朝凪香織 固有魔法 未来操体〉
────能力 未来予知 自動戦闘
「目標確認 剣は邪魔と断定 破棄します 武器を拳に設定 動きます」
カオリ?は剣を投げ捨て自身の拳で殴る。
普通の人間が殴れば逆に腕が壊れるが、魔力で拳を強化して対抗している。
それでも限界が近い。固有魔法は使えば使うほど、それをさらに上にあげようとする心が強くする。
固有魔法でも実量差は縮まらなかった。
「目標殲滅から耐久に変更。目標時間、かの者が復活まで──────」
カオリ?の目線の先には未だ動かないクスノキの姿があった。
読んでいただき本当にありがとうございます!
追記 香織の固有魔法を変更しました。朝起きて考えたら普通に長すぎた。
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