喧嘩するほど仲がいい
この世界には合う人間と合わない人間が必ず存在する。
電気でいうプラスとマイナス、磁石でいうNとS。
だから仕方ないのだろう。
今俺の目の前で争いあっているふたりを見ることは。
「邪魔すんなら帰りなさいよ!燃やすことしか出来ない木偶の坊が」
「てめぇに言われたくねぇ!ペンを滑らす事しか出来ねえ機械女が!」
男性と女性が喧嘩している。ポコポコと漫画のような効果音とは見間違えるほどの普通の喧嘩だ。
大空が言ってた事が本当だったとは……
「仲が悪い?」
俺は大空の口からそう聞いた。
「そうなんだ、君もあっただろう?アズマとギルド長は幼馴染なんだが、仲が悪いんだ。
素直になれないのか、そういう属性なのかは知らないけどね。ゲームであるツンデレって現実にいるとウザイんだよ」
聞いてないし、まぁそうだろうなとは思うよ。あんなのが横にいて面倒くさくない訳が無い。
少し億劫になったな。
まぁ喧嘩してないといいが───────
「あんたね!そうやって女に手を出すからモテないのよ!」
「お前にモテたって嬉しくねぇわ!」
─────そろそろめんどいから話しかけるとしよう。
カウノは・・オロオロしてるな。仕方ない俺が話しかけるしか無いということか。
「あの、、、」
「うっさいわね!引っ込んでて!!」
────はい、すんません。
うーん………ここにいても暇なだけだからギルド内に入ってようかな。
二人の間をぬけてさささっとね。
「ようこそ!ギルドへ!」
内装は────そんなに良くないな。ヒビが入った壁に、所々照明が無い天井。活気のない職場だ。
受け付けの女の人も少し窶れている気がする。巨乳だが。デカイな。うんでかい。
「クスノキさん、どこを見てるんですか?」
「ん!?え!?な!なんですか?カウノさんいきなり!」
───ほ!ほんとに何だよ!まるで俺が巨乳で鼻の下を伸ばしてたかのようじゃないか!
実際顔がちょっと赤くなっているが、、ちょっと待って、なんでそんなゴミを見るような目をしてるの?カウノさん?
「………別に?さぁ受付に行きましょうか」
・・怒らせちゃったかな?まぁ誤解はあとで解くとして話を聞こう。
「こんちには。話は伺っております。大空様からの客人ですよね?本来ならこの国に生きる民で解決しなければいけない問題なのですが───────」
別にいいですよ。そういう建前は。そんな事ができるんだったらこの国はこんなに追い詰められていないはずだしな。
「─────そうですか。ありがとうございます。今回お願いしたいのは、西の地区奪還をしてもらいたいのです。
最近上位種が現れて西の補給地区が占領されてしまいました。このままでは民が飢えてしまいます。お願いできますでしょうか?」
待って、依頼があると聞いてたけど西の地区?上位種?なんの事──────
「それについては!私が説明するわ!」
バン!と扉が大きな音を立てながら開く。まぁ表で喧嘩をしていたやつだ、デリカシーを求める方がダメな気もするが。
俺は昔から煩いのが嫌いだ。ユーロはまぁいいとして。
「初めて会ったのに挨拶もないの?失礼な奴ね。まぁいいです。
私の名は「グリュエ・バッタンテール」よろしくね?勇者様?」
何度でも言う。煩いのが嫌いだ。こいつとの会話は骨が折れそうだな。
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