ALー2ー2 ただの雑談
────特になんでもない、なんでもない話。
熱湯と冷水
悪と善
星と大地
全てには裏と表がある。それは表裏一体の関係であり、人間も例外ではない。
たまに思うんじゃないか?今話している人間は表の顔なのか裏の顔なのか、取り繕ってるのか面倒に思っているのか。
自分の事が好きなのか──────それとも嫌いなのか。
───────
グリシャとアリスは店を変えて人気のない家に行く。空き家となり誰もすまなくなった寂しい場所で、2人は机に対照的に座る。
ギシギシと座ると軋む椅子。触れれば何処かが欠けそうな机。日の当たらない窓。
不快ではある。だが決して不憫では無い。そんな2人が話すこととは──────
「アリス、勇者に封印されたと聞いたが出てきたのか?絶対に破れないと聞いていたが、、」
「ある馬鹿が俺の言葉にそそのかされて封印を解いたんだ。流石にあの長い時間の封印は応えた。椅子に座っているだけなのも楽じゃない」
「罰当たりなもんが居たもんだ。そいつは全ての国民から批難されてもおかしくない」と言ってグリシャは下を見る。
居ても居なくてもデメリットしかもたらさない魔王は、特に何も起こさずただ自分と話している。
必ずここに居る理由がある。──────何が聞きたい?
「察しが良くて助かるよ。俺の力が弱まっている。称号の影響だろう。
俺とお前以外に【王】は何人生まれた?」
グリシャは手で4を表す。アリスは復活してから初めて衝撃を受けて目を見開いた。
いくらなんでも生まれすぎだと。何が起こったんだと。
「─────俺が封印されている間に、称号は安売りされていたらしい」
「・・・まぁそうだな。流石に俺もこんなに増えるとは思っていなかった。
特に問題があるのは【腐王】だな。あれが厄介すぎる。ゾンビを生み出してるんだが」
アリスは少し顔を上げる。いきなり聞いた事がある単語が飛び出してきたからだ。
「ゾンビってあの、不死身のやつ?」
「───知っているのか?腐王の眷属だ。不死身で理性があり、とてもじゃないが相手にしてられん」
アリスは一瞬で嫌な予感がしてきた。
「・・・因みに場所は?」
「??────────エレシュキガルだが?」
(なるほど・・)とアリスは少し頭を抱えた。
だからムーンはあっちに行かせたのかと、面倒事にあいつは付き物かと少し失笑する。
?と思うグリシャと呆れるアリスであった。
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