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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
第3章 腐都乖離編
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ALー02 破壊の都

アリスは一人で歩いていた。

ラムダとは別行動をとり、一人マントを被って顔を隠し街通りを歩いている。

この街は治安が悪く1歩部屋から出れば凶器が落ちててもおかしくない。

毎日人が誰か消える、そんな場所だ。

【名を──────破都 アレキサンドライト】


その時、アリスの腕を誰かが引っ張る。そのまま路地裏に連れていかれた。

どうやら盗賊のようだ。1人は格好の的、まぁ連れていった人間が凡人であればの話だが、、、



「はは!金渡せ!身ぐるみもな!そうすれば死なずに───────あれ?俺の腕は?」



今日、この日この時間、3人組の強盗が死んだ。アレキサンドライトでは死体など珍しくない。

道を歩けば目にはいってしまうゴミのように落ちている。

むしろ金品を奪っていない死体は貴重で群がっていた。

アリスが自分でも(胸糞悪い)と思う街に来た理由は2つ。


1つ目は現状把握。


やはり、というか当然アリスの力は弱まっていた。称号の影響だろう。魔王アリスは廃れつつある。

依然であれば平気で壊せた山も今では蹴らないと破壊できない。

理由は簡単。

他の脅威としての王が何個も生まれているからだ。

力を取り戻すには王共を皆殺しにするしかない。口では簡単だがやるとなると準備が必要だ。


2つ目は人に会うこと。アリスの旧友だ。



「雨が降りそうだな。死んでなきゃいいがね」



アリスがドアを開けて入る。場所はとあるBAR、質素な場所だ。少しだけの酒と口に入れたくないツマミしかない。

それでもこの治安では憩いの場となっていた。誰も顔をあげない、アリスが入ってきても、ギシギシと床をきしめても、カウンター席に座っても誰もアリスの顔を見なかった。



「注文は?」



BARのマスターが喋る。アリスは特に決めていない。というか決める必要が無い、出すのは注文ではなく【合言葉】だ。



”知る由もない、赤く黒い残響の酒を隣の人に”



BARのマスターが反応する。「そうか、、」と目を閉じて少し沈黙した。

この合言葉を待っていたのか、拒絶したのかそれはもう分からない。

アリスの目の前にグラスを置いて大声を上げて叫ぶ、合言葉を聞いてしまったのならばやる事はひとつ


「お前ら!すまん今日でここは店仕舞いだ。あぁだが安心しろ、店から出る必要は無い。

まぁ、簡単に言うと──────死ね」



BARのマスターは両手にマシンガンを構えて連射する。一人一人確実に殺せるように、何発も弾を当てる。

鮮血が吹き出す。窓ガラスが割れる。悲鳴がこだまする。それでもマシンガンは止まらなかった。


「・・・こんな所か」


止まったのは弾が切れたから、BARの中は地獄になっていた。

中にあるのは、血の滴る音と酒を飲み「カラン!」と揺れる氷の音だけだった。



「久しぶりだな。

魔王───アリス・ホワイトラビット」


BARのマスターが1杯の酒をだす。先程アリスが飲んだ酒に継ぎ足す形になるが、それでもアリスは何も言わずただ舌をうならせながら飲んだ。



「相変わらず美味い酒を不味くしてる。

昔と変わらんな────怒王 グリシャ・アインリストワーズ」



「・・・久々に会ってそれか?」と言う怒王と「お互い様だろ」と言う魔王。

()()()()()()()()()()()()。それが魔王アリスにとっては良い収穫だったと言える。

2人は少し酒を飲んでから場所を変える。ここは少し煩いので周りを片付けてからだろう。

移動する誰も邪魔しない、あの場所で─────


読んでいただき本当にありがとうございます!


次回もALです。

苗字が出てきましたが覚えなくていいです。ただのこの世界にも苗字はちゃんとあります。ユーロやナイフにもあるのですが出し忘れていました。


因みに


ナイフ→マリン・イクサクシス


ユーロ→ユーロ・スプラッタアルバスドア



星を増やしてくれるとありがたいです。




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感想やレビューもお待ちしております!




星ももちろん大歓迎!




具体的には☆☆☆☆☆を★★★★★にね。




そうするとロリのやる気が上がります。

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