ザ・レッド
あらすじ まさかの会合
スプラッタ王国 現王女
────そうですか。そんな大物が俺の前に来ている。顔を見るが普通の顔だ。まぁそんな悪い事を考えているような人じゃないみたいな見た目。
パーティーも王女が来てもガヤガヤと賑わっている。
そう、賑わっているのだ。まるで誰も王女を認識していないかのように。見てはいけない物のように。
「どうしました?あちらの席が空きましたので行きましょうか」
はいはい、まぁそう上手くはことが進まないか、さっきからナイフからの連絡が途絶えている。
まぁ連絡と言っても、今動いている位しか分からないが。
まぁいいこっちはこっちで進めよう─────────
俺は少し王女と歩き、誰も居ないところで2人で座る。他の場所は満席で、ここだけ誰も居ない。
この城から切り離されているかのように。
「話をしたいので、そんなに警戒しないでください。私は、話が苦手なので単刀直入に言います。
私の部下になりませんか?」
何を言っているんだこいつは?と俺が言おうとする前にマクリールが進める。
「きっと今何を言っているんだこいつは?と思っているかも知れませんが私は正気ですよ?
寧ろあなたの方が不思議です。何故姉の味方をしているんですか?あの欠陥品を何故そこまで愛しているんですか?」
・・・はっきりと言うね。姉をそこまで理解していて突き放しているのか。何故?と聞かれれば答えは1つしかない。
利益の為?違う。借りがあるから?違う。
俺は───────
「私はユーロの友達です。友達を助けるのに理由が要りますか?
私もひとつ聞きたい。あなたの方こそ、なぜ姉をそこまで敵視するんですか?」
答える気は無いんだろうな。だって俺の目の前にいる顔は、さっきまでの聖女の顔とはうってかわりサディストの顔だ。
分かり合えない人間はいるんだな。もしかしたらと思った。この人は姉を助ける為にヒール役を演じているんでは無いかと。
違った。コイツは産まれた時からのサディストだ。
ただ、人が嫌がる顔が見たいから邪魔しているに過ぎない、腹黒オンナだ。
「いい答えですね。益々貴方を私のものにしたくなりました。
ん?あぁ、今部下から報告が入りました。ユーロとその残党を始末したと」
何?さっきから連絡が無いと思ったら、そういう事か。
そう言って俺の心を折るつもりか?
だとしたら考えがあま───────
【ガチャ!!】
俺の周りをいきなり兵士が囲む。そういう事。どうやっても俺が欲しいらしい。
「冒険者クッキー、貴方を姉の殺害で逮捕します。判決は私の家で拷問100年とかでどうですか?」
「それで同意する人いると思いますか?」
俺も口から出たけどほんとにそう。俺が言えることは一つだけ。いや、二つか。
「貴方は2つ勘違いをしています」
「・・・何ですか?人形に声を出して欲しくないんですけど」
「1つ、この数人の兵士だけで私を追い詰めたと思っていること。
2つ、私の仲間を舐めるなという事です」
「へぇ─────」
~地下水路~
ユーロはゆっくりと目を開ける。その動作に驚いた。もう二度と目を開けることはないと思っていたから。
「アタシは、生きてるの?」
手を見ると、少し傷がついて血が出ている。その痛みが夢では無いと裏付けている。
周りには砂煙と─────
「てめぇら!生きてっか!?」
───固有魔法を発動しているナイフがいた。爆発を一番前て受けたからだろうか?所々から血が出ている。息を荒らげて、今にも獲物を狩る肉食獣の目をしている。
「ナイフ。貴方のそれは物質以外も切れたのですか?」
復活したシロが聞く。前見た時は石の壁を切っていた事から、そういう物だと頭の中で結論づけていたが、どうやらそういうことでもないらしい。
「あ?固有魔法がそんなチンケな訳がねぇだろ?てか俺はそもそも物資以外切れねぇとは言ってねぇ。
ザ・レッドは【目の前にある全ての自分を阻む要因を斬る】能力だ」
つまりあれは爆炎を切った訳ではなく、【爆弾が爆発した時に出る要因】を全て切ったと言う事だ。
爆炎も然りだが、熱された空気の膨張が起こす衝撃や閃光なども同時に切ったという事。
言うのは簡単だ。だが、それを実現するのは滅茶苦茶と言わざるを得ない。
固有魔法はそれほどの可能性の塊だ。
だが、そんな力をノーリスクで使えるはずが無い。
「ゲボっ!?」
ナイフの口から大量の血が出る。
「心配するな、これは固有魔法を使った代償だ。本来一週間に一度でも体に大きな負担がある。それを2日続けて使えばこうなる。
簡単な道理だろ?」
事実ナイフの体は消耗が激しい、もう一度固有魔法を使えば病院へGOは避けられない。
だからこそ、慎重に行動するのだ。
行動したかった──────
「謀反者共!!!これ迄だ!!なぜ爆発を回避出来たから知らないが、目の前にはこの王国の騎士団長アイリーンがいる!!
大人しく降伏しろ!!!」
ナイフは今も思考を回している。そして今絶対に遭遇しては行けない事を考えていた。
(おいおいまじかよ、、最悪のタイミングで1番厄介な奴が来やがった!!)
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魔法を沢山考えている人って凄いね。
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