さしすせそ
あらすじ 知恵の試練
全体的に寒いかも知れません。温かい目で見てください、マグマぐらいの。
主観ユーロ
─────人間は焦ると冷や汗をかく。
それは人間として当然であり、生きている証拠ともいえる。
それを生み出す根本は恐怖であり、人間の根幹に位置する感情だ。
俺はこの体になってから恐怖はほぼ感じてない。唯一ユーロが床下から飛び出してきた時、すげぇ冷や汗書いてたけど。
そんな俺が今──────
『知恵の試練 言葉』
俺はユーロをちらっと見る。
「知恵の試練?そんなの余裕っしょ!なぁクスッチ!!」
──────冷や汗ダラダラです!!やばい終わったかもしれない!!嘘でしょ?よりによって飛んでもねぇ貧乏くじを引いちまった!!
こんな奴に知恵の試練なんてできるわけが。
「んで知恵の試練てのは?知恵の輪とかやればいいの?」
なんか言ってるよ。ドヤ顔でなんか馬鹿なこと言ってるよ。知恵の輪なわけねぇだろうが。
ん?なんか石版が上から降りてきた─────
『知恵さんからの試練 料理のさしすせそを答えなさい。回答者ユーロ』
─────え?ええええ!!??知恵の試練って知恵さんの試練!?ダジャレじゃねぇか!!なんだwびっくりさせやがって。こんな常識問題なら─────
「さ、しす、せそ?」
─────終わったかも知れない。詰んだかもしれない。どうみたって頭にハテナが浮かんでるよ。てかそりゃあそうだよ。料理のさしすせそって普通に日本知識じゃねぇか!!
少し助言をしないと。
「ユーロ 料理のさしすせそとは料理でよく使う調味料の事です。
それぞれが頭文字と連動しています。なので一番最初に答えるのは『さ』から始まる調味料です」
「なるへそ」
なんだその返事。まぁいいや。ここまで来ればユーロも・・・
「さ、さ、?さから始まる調味料???」
・・・嘘でしょ?
そんな目で俺はユーロを見る。
「いやだってしょうがないじゃん!!王宮にいた時は料理なんてしなかったし!追放されてから料理というかゴミばっかり食べてたし!!」
だとしても常識で入っててくれませんか?何?王女様は無人島に漂流したら、料理も作れないの?
日本で言うなら洗濯機を使えないあれか。もう少しヒントを出すか。
「ユーロ、さから始まるあれです。ほら甘くなって、でも入れすぎると料理がダメになってしまう諸刃の剣の」
何言ってんの俺?自分の中でそんな印象だったか?砂糖って。
「分かった!!酒!!!」
【ブーー!!】
そのブーという音がなった瞬間、俺の手に電流が走る。例えるなら真冬の静電気レベル。
『もし間違えると隣にいる人に、まぁ食らっても別に問題ないけどもう一度喰らえと言われたらちょっと萎えるぐらいの痛みを差し上げます』
最悪だよ。ちょっと萎えたよ。仲いい友達と遊んでて顔にひじが入ったレベルで萎えたよ。
「ん?もしかして砂糖?」
【ピンポーン!!!】
うぉ!!いつの間にか正解しやがった!?何?砂糖は調味料じゃなくて甘味料だろって?うるさいわ!!
ほら早く次も答えなさい。
「次はし、、塩か。おぉ合ってた!!次はす、、スパイス?あっ違う。あっ酢か!」
痛!また食らったわ。痛てー。はぁでもこの位で済んだらいいか。次が問題だからな。
「次はせ、、せ?、、せ!?せから始まるヤツなんてある?味噌は違うしー」
あるんだなこれが、答えは醤油。昔せうゆと呼ばれていたのが所以だが、正直分かるわけが無い。
だってこれは、、、ん?─────
「ユーロ考えているところごめんなさい。なぜ貴方は味噌を知っているんですか?」
「ん?そりゃあだって転生者の知恵でしょ?これ」
─────は?えっ?
その時俺は頭の中に電流が走ったのを感じた。そうだよ!そりゃあそうだよ!なんで考えなかったんだ?
『俺以外にも転生者がいる』
そんな当たり前の疑問を何故?いやそれが正解だろう。そうであるのならばこの問題を作れたのも納得が出来る。
異世界の知恵でも異世界から来たのなら納得だ。
そしてユーロの言葉を分析するのなら転生者はこの世界でも珍しい存在では無い?
「ユーロ。転生者はこの世界によく居るんですか?」
「んー。そうだね、私は会ったことないけど、例えば私の国では初代皇帝が転生者だったって話よ?
珍しいと言われれば珍しいけど、結構表にいるんじゃない?」
そうか、、、会ってみないとな。まぁそれもこれもここを抜けらればの話なんだが──────
「にしし、面白い顔してるね。もういいや、答えはせは醤油、そは味噌」
─────お前わかってたんかい!!!え?簡単に言ったらつまらないから?・・はぁ、もういいや諦めた。そういう人間だもんね。君は。
そして次は俺の番。簡単な計算問題だ。
【45 × 35 - 23 + 36 × 65 × 9 ÷ 5=答えは?】
「5764」
【ピンポーン!!!】
お?扉が空いた。さぁ行こうかユーロ。ナイフはこの扉を開けることが出来ただろうか。
「え?何?早過ぎない?5秒かかってないよ?」
ん?どうした?計算が早すぎるって?あぁ、昔から暗算は得意なんだ。
さぁ、先に進もう。転生者がこの世界にもいる。結構でかい爆弾を落とされたな・・・
読んでいただき本当にありがとうございます!
次回ナイフ編
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