鬼ごっこ
あらすじ 前の話のあらすじ書き忘れた。
主観最初ユーロ 後クスノキ
『いつか天より来たる旅人に祝福を』
母はこれを言って私に髪留めをくれた。
これ私の国で言い伝えられている伝説みたいな物。
まぁ何言ってんのか分からないんだけどw昔じいやが教えてくれたっけな。いつかこの国を救いに来る者が居るみたいな感じだったはず?
まぁどうでもいいんだけどさ。私が言いたい事は1つ
「そんな奴に救われなきゃ、変われない国なんて滅んだ方がいい」
って事。分かる?そうでしょ?そいつに救われる国なんてろくなもんじゃないよ。だから私は王女を辞めました。少しの胸の傷を背負って。
・・・・・痛いな。何でだろうか?何故こんなにも胸が痛いんだろうか?あの国に未練なんてないはずなのに。
私は3人目の子供として王族に産まれた。まぁその時の記憶なんてないからなんとも言えんがね。
理性がつき、理知がつき。
その国を見た第一印象は──────
「終わってんなこの国」
───という事です。他人から見れば美しい白い塔も、私の目にはゴミで出来た柱にしか見えない。
美味しそうな料理も私には掃き溜めに見える。
そう、私は失敗作だ。見なきゃいけない物が見えない、そして見ようとしなくて良いものを見てしまう。
そして私が誇る一番失敗作の場所は。
「ユーロ様、落ち着いて聞いてください。貴方の魔力に欠陥が見つかりました。貴方は-の魔力しか持たないのです。」
なんか皆泣いてる。何故?それが私の第一印象。
そう、私は-の魔力。つまり「邪なる力」を持っていた。
この世界で欠陥品と言われる奴だ。こうなったらおしまい。両親はどうやって育てるかから、どうやって揉み消すかについてしか考えなくなった。
そして思い付いたのだろう。こいつを王族の子では無いとすればいいと。
あれだけ優しかったじいやも自分が王族の子じゃないと知った途端、唾はいてきた。
そして私は追放された。ご丁寧に死霊魔術をかけられてね。
ただここで私の欠陥品が火を吹いた。
-の魔力しか持たないということは魔法を生み出せないということ。つまり<最初から存在していれば>私の魔力にも使い道が生まれるのだ。
掛けられただろう?忌々しい死霊の魔法を。
「コムスメ ワレヲヨブトハ、ナニゴトダ?」
死の森に入り死にかけていた時の事だった。
いきなりなんか出てきた。死にかけの目に光が映る。まるで地獄の炎のような青い光が。
「貴方は?」
「ワレノナハ、サタン。コノヨノアクムダ」
サタン、、聞いた事ある。昔この世界でとんでもない災厄を生み出した、絶望の権化。
何故そんなやつが私のところに?まぁいいや。殺しに来たのかな?それならそれで。
「オモシロイナ コムスメ」
はぁ?何が?私どこがおもしろ────
「ソコマデ、セカイニゼツボウシテイナガラ、マダイキルトコヲ、アキラメテイナイ」
そう言ってサタンは私の髪を見る。そこには母から貰った髪留めがあった。
最後に母と会話したのは大きいベットの所だっけ?生まれつき体が弱く、満足に歩けなかった母の為に私は毎日お見舞いに行っていた。
「ごめんね。ユーロ。母なのに、あなたが追放されるのに何も出来ない。こんな私を許さないで。一生恨んで。
ただ1つ。生まれたことを後悔しないで。貴方の生を喜ぶ人が必ずいる。その人が来たら言いなさい。助けてって。」
私は髪留めを取り握り締める。暖かい。頭に着いていたからではなく。愛情がついていたから。髪留めには不器用な文字で(ユーロ)と書かれていた。母が掘ってくれたのだろう。
馬鹿だな。こんなバカの為に。
「コムスメ オマエハナニヲノゾム?」
─────何を望むって?そんなの決まってるじゃん。国を取り戻す!!母を取り戻す!その為に力を貸せサタン!!
「ヨイヘンジダ デハ、ワレハ、オマエノナカニハイッテイヨウ」
・・・・・セクハラですか?
「チガウ!ソレトモウスコシイドウシロ。コノチカクニコヤガアル。ソコデマテ」
待つって何を?
「ココニ、テンセイシャガ、アラワレル。アヤツメ、マタオモチャヲコワシタカ」
転生者?まぁいいや。待つのなら待つよ。ただ、私はそいつの顔を知らないし、長くも生きられないよ?
「アンシンシロ、ソヤツハ、スグニアラワレル。キタラワカル。ソシテ、ナカマニナルタメニ、コンガンシロ」
懇願って、こちとら元王族よ。ブライドなんてないよ!!わかった。懇願してやる。プライドが無いやつの意地を見せてやる!もしダメだったら君を利用していい?君が世界を滅ぼすみたいなさ。
「カッテニシロ」
小屋に移動して、意外と早かったかな?そいつは直ぐに来た。意外と小さかった。「子供」と口から出てしまった。
「その一言いらん」
あぁそうですか。さて、仲間になるまでにサタンを呼んで世界を滅ぼしてやろう!!おお!サタンいい演技だ。
・・・・何その光?ええ!サタンが消えた!!うそん!これが転生者!?チートじゃん!!あぁ、良い奴だったよサタン。
「カッテニコロスナ」
いいね、試験合格だ。君を利用しよう。いつか、君が私の正体に気づいたら幻滅するかな?君の目の前にいる女は嘘しか言わない最低最悪の女だって。
まあ、そん時はそん時だ!それで死ぬのなら良いだろう!
という訳でなんやかんやあって屋敷に来ました。主観をクスノキにお返ししまーす。
*
クスノキとナイフとクレープがたむろしている所に、ユーロ?が現れた。
「アハハハハ!!殺してやるぞ!3秒待ってやろう!1!おら!!」
てめぇ!1で斬るな!2と3は!ここも状況が悪い!またどこかに逃げるしかねぇ!とは言え俺がここで剣を降ったら家まで吹き飛ばしまう!なのでここは!
「あー!!あそこに虎とパンダがフュージョンして、別の生き物になろうとしている!!」
UFO作戦だ!!
「え?」
「え?」
「え?」
クスノキの作戦通りユーロはそちらを振り向いた。ついでにナイフとクレープも。
おい!!なんでお前ら2人もそっちを見ているんだ!分かるだろ!?嘘だってことなんてさ!
「これは」
「成程!」
だが、ナイフとクレープは見た方向に何も無いことを見てすぐに意図を理解する。
2人はすぐに行動した。ナイフが少し牽制して、ユーロの目を引き、クレープが煙幕をはる。その隙を着いて俺達はキッチンから出た。
何とか脱出成功!!怖かった。てか何でここがわかったんだ?テンプレだからか?いや?そんなのこの異世界には。
「クッ!やっぱり!」
クレープが廊下を歩いていて直ぐに止まる。俺たちにそんな時間は無いのだが。表情を見ると悔しそうな顔をしている。目の前何が────
「は?」
思わず声が出た。そこにはもう1人のメイドの無惨な死体があった。血だらけで切り傷だらけだ。
「ここをなぜ特定されたか疑問だったが、廊下からこいつが見ていたからか」
ナイフは簡単に言う。うう、血は何度見てもなれないな。少し鉄の匂いがしてむせ返る。
「逃げなさいって、行ったのに、、、」
クレープの拳が小さくなっていく。大きくなっていくある感情と反対に。
「アハハ!!見つけたぞ!!」
うぉ!また来たのか!どうやら死を悲しんでいる暇は無いらしい。また走るぞ!!
俺達はそのまま、ユーロをまいた。部屋に入る。ここは?─────
「ストロベリーの部屋ね。いつ見てもぎらぎらしてるわね」
─────そういえばこの棚を見ようして怒られたっけ?何が入っていたのかな?
ん?ナイフがクレープを見ている。
「なぁ、クレープ。いいのか?」
「何がよ?」
「ユーロはあの道を左に進んだ。
そしてその先には────」
「もういい、何も言わないで。分かってるから全部。やるせないって事も含めて」
あの道を左に?そこには、、、あっ。
~ある部屋~
「貴方と再び会う時がこうとは。運命とは分からないものですね。ユーロ様」
「お前は、ライムとか言ったか?ヒャハハハ逃げないのか?」
ライムは1本のタバコを吸う。その煙は上に上がっていく、大きな煙の波をうみながら。
「逃げる?逃げたってどうにもならないさ。ストロベリーを殺したね?お前の悪行も出るとこ出たね」
「先程そこでメイドを殺したぞ」
「・・・・クレープじゃないだろうね。じゃあスムージーか。それでいいんですか?ユーロ様」
「様?コイツにずいぶんとご執心の様だな?偉いのかこの体の主は?」
「あぁ、ユーロ様は孤児として追放されたが、私には分かる。彼女は本物の子供だよ。だからこそ、期待していたんだがね。
さぁ、もう語ることは語った。とっととやりな」
「アアアアアアアア!!!!!!!」
ユーロは待ってましたと言うように声を上げながら剣を振る。そして辺り一面に血が吹き出していた。
いやー最近リアルが忙しい!
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