おわりのうた
犯人はユーロだった!
何故バレた?俺の憑依は完璧だったはずだ。
何が良くてこいつのうるさい頭の中で耐えていたと思っている。
正直きつい。てか今もうるさいんだけど。なんで?憑依してるから意識ないはずなのに、モウヤメテ。
「うぉー!!憑依されて喋れないからここで喋ってやるぜ!!」
うるせぇよ!てか何?なんでお前いるの?俺死んでるから魂見えるんだけどお前かりんとうみたいに黒いんだけど。
てかいいのか?俺これからお前の仲間殺すけどなんか無いのか?なんか無いの?やめろ!とか頼む!とか。
「別にいいよ?どうせお前は負けるし。勝てる訳ないじゃん。チートを具現化したような奴らよ?私なんてごぼうみたいなもんよ?」
それはそれでどうなんだ?もうちょい自信持てよ。
「なんで私が慰められてるの?まぁ頑張ってよ。私の体を使っているんだから無様に負けないでね?」
はぁ、めんどい奴に憑依しちまったな。まぁ行くか。
*
場所は変わりキッチン
はぁ、はぁ、と息を荒らげてクスノキとナイフとクレープは立てこもる。
大きなキッチンで、今日の夕食の準備をしていたらしく野菜などが切ってある。ただ今は慌ただしくここには3人以外は居ない。そしてここに来たのは少し情報整理をするために。
─────さて、ここからだな。少し話を聞かせてもらおうか。特にナイフ。
「あぁ、頭。聞きたいことが山ほどあることは顔でわかるんですけど、助けてくれません?」
助ける?なんで?俺の目にはナイフの目の前でクレープが鬼の形相になってるだけだよね?
「知ってるなら助けてください!こいつこうなったらめんどくさいんですよ!」
何がめんどくさいの?とクレープが言う?あぁダメだよ?女性はそういう小言にうるさいよ?
あっ!クレープの張り手がナイフのほっぺにクリティカルヒット!!
「はい、頭。という事で整理しましょうか」
もみじのような手の後がほっぺについている。痛そう。
まぁ真剣な話っぽいし、聞くか。だがそれよりも先にケジメをつける必要がある。俺のな。
「話の前にまずは謝らせてください。ごめんなさいナイフ。あなたのことを疑ってしまいました」
これ許されることでは無い。心の中では信じているナイフを疑っていたのだ。失望しましたと言われても仕方の無いこと。
「あぁ、いやあれは俺の仕込みで疑うように仕向けていたので何も謝ることは無いです。
まぁ、それもこれも全てこいつがミスったせいで台無しになりましたがね!」
「はぁ!?なんであたしが!そもそも聞いてなかったわよ!貴方がここに調査に来るなんて!」
てかそもそも2人は知り合いなの?随分と息ぴったりだけど
「言ってなかったですね。頭。こいつの名前はクレープ。うちらの盗賊元ナンバー2で。俺の右腕です。どっかの貴族に侵入してるとは聞いていたけどもさ。いや、運命という物は恐ろしいものだね」
遠い空見て何を言っているんだ?
「遠い空見て何言ってるの?てかあいつは何?随分とこの国の元王女に似てたけどもさ」
いや、似てるも何も────
「似てるも何もマジの元王女だ」
俺が言う前にナイフが言ったよ。俺は何も知りませーん。
「は?」
だよね。
「何をそんなに受け入れられないんだ?」
お前は察しろ。
─────その時ドアが開く。大きな音でそこからさらに大きい声が出る。
「ハハハハ!!!みつけたぞ!鬼ごっこはおしまいだ!!さぁ命を出せ!2分間待ってやろう!!」
〇スカみたいに言うんじゃないよ。しかもちょっとそれより短気だし。あぁ、もううるさいな!!!
状況がカオスなんだよ!!
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