密室殺人事件。Cパート
あらすじ 事件とは事件である。
なんだったんだろう。いきなり態度が豹変した。あのタンスの中に何が?ストロベリーは何を隠そうとした?
凶器?いや、あそこに隠すのはリスクが高すぎる。毎日メイドが掃除しているということだし。
証拠?なぜ隠す?あの豹変した態度では調べてくれと言っているようのなもの。
─────そうこう考えている間に次の容疑者候補の部屋に来た。部屋を開けるか。こっちもこっちでめんどくさい相手だからな。
「よく来たね。歓迎します。名探偵クスノキよ」
「こんにちは。アップルさん。お話を聴きに来ました」
部屋に入れてくれた。この時点でストロベリーより好印象。さて、部屋は結構綺麗だ。
壁には鹿の頭の剥製?あれ、学校の校長室以外で本当にあるんだ。
少し目を右に移すと1式の鎧がガラスケースに飾られている。いかにも貴族という部屋だ。
「さて、私より先にストロベリーの部屋に行ったらしいがどうだった?追い出された?」
「やはり予想通りでしたか。その通りです」
ストロベリーのあの態度は予想済みか。やはり侮れないな。こうゆう頭がいい人は苦手だ。俺を見ていない。何を見ている?
「そういえば貴方の助手のナイフさんが、こちらに先にお話を聞きに来ましたよ?やはり名探偵ですね。助手も優秀で羨ましいですよ。私の秘書は言われるがままに、言われたこと以外は何もしないんですよ。変えてほしいものです。」
その人元盗賊ですよ?しかも、死の森と言われる所以を作った張本人ですよ?
「─────まぁ良いです。最初に答えを言っておきましょう。私は無実です。私は父を殺しておりません」
その一言ではいそうですか。お疲れ様でした。なんてそうは問屋が卸さないぜ。こちらこらも質問させてもらう。渋々はいと言ってくれた。どうやらこの事件のせいでゴタゴタらしく、疲れていると。へぇ、知らんがな。
Q 被害者の死亡推定時刻では何をしていた?
A 日課の散歩をしていた。その時ご近所に挨拶していたのでアリバイがある。
Q 被害者が死んでどう思った?
A とても悲しかった。父を尊敬していたから
Q 父に対して思う事は?
A 特には、悲しいという感情だけ。貴族という面で言えばやっと死んでくれたと思う
Q 犯人は誰だと思う?
A 分からない。それを突き止めるのが貴方でしょう?
─────と、問答を終わったが。終わってわかった。こいつ俺が1番嫌いなタイプだ。めんどくさい嘘つきだ。
世の中には3種類の嘘つきがいる。
――嘘をつけないやつ
――嘘しか言わないやつ
――嘘と真実をごちゃ混ぜにして言うやつ
このアップルは3番目のやつだ。つまりこいつはわざと真実を隠している。いちばん厄介なのはこいつが確実に犯人じゃないという点だ。
こいつのアリバイは俺達も掴んでいた。そして、犯行は不可能だということを。なのに、こいつは犯人を教えない。俺を信用していると思わせて信用なんか全くしてないな。俺が少しでもメッキを剥がせばそこから削り出して本性を表させよとしている。
つまり何が言いたいのか?それはだね─────
「アップルさん。私の勘違いだったらすみません。あなたこの状況を楽しんでます?」
「いえ?今もこの屋敷に犯人がいると思うと、恐怖で夜も眠れません。一刻も早くの事件解説を願っています」
ほらね?最初は外部からの犯人と言っていたのにね。もう隠す必要が無いから言ってるよ。
【犯人は俺以外の誰かだ。探してみろ】
──────てね。上等だよ。とりあえず次は彼女の部屋に行こう。スムーズに行くことを願うかな。
あっ、そういえば聞きたいことがあったんだ。
「貴方、ストロベリーさんの部屋の棚に何があるか知っていますか?」
「いえ、私は女性の部屋を荒らす趣味はありません。貴方も乙女の花園には行かないことをおすすめしますよ?あれは甘い香りで私達を誘惑しますが、入って後ろを見てください。もう出口はありませんから。これは忠告として。ね」
「………ご忠告どうも」
俺は部屋を出た。疲れた。まるで部屋中の目からずっと見られていた気分だ。肩が重い。てか、今思ったけど全員を浄化でやっちゃえば解決するんじゃない?
【してもいいですけど、その場合どうやって説明します?浄化を使いましたなんて言って信じますかね?洗脳を使ったとか言われて牢に入れられますよ?】
だろうね。さぁて次の部屋に行くか。
「────貴方のお探し人は私ですか?」
いつから後ろに?どうやって?確かに女神との会話で油断していたが、こんなにあっさりと後ろを取られた?まぁ声でわかる。前言撤回、こいつも一筋縄じゃ行かなそうだ。
「いきなり後ろに立つのはどうかと思いますよ?クレープさん」
「申し訳ありません。クスノキ様。ですが、貴方の推理をこの目で拝見したく体が抑えられずに来てしまいました」
嘘つけ、最初からいたろ。ストロベリーが頑なに部屋に入れなかったのも、お前が俺の更に後ろから見て居たから。アップルがああやって、探りを入れたものお前に伝える為。愛されてるね。悪い意味で。
部屋に入るのも面倒だ。ここで問答しよう。てか犯人わかってる、お前だろ?茶番はここまでだ。答え合わせだ。
「あのもうそろ自白してくれませんか?犯人貴方ですよね?」
クレープの目が少し動いた。
「何を言っているのですか?その証拠なんて、」
「─────包丁で人を指すのは難しかったですか?」
俺はさらに問いかける。俺も被害者のことは調べた。黒い事が何個も出てきたよ。掬っても掬っても出てくる灰汁のように。だが、どれだけ罪を犯そうと、生きる権利はあったはずだ。何故こんなことを?
「クスノキ様、仰っている意味がわかりません。もう少し順序を」
「─────なんでこんなことをしたんですか!!!」
「はぁ、」
いきなりクレープの目が変わる。あれは俺にはわかる。あの時と同じ目だ。俺とシロを殺そうとしたあの盗賊と同じ目だ。
やはりこいつは。
「クスノキ様 私はナイフです。私は命令を実行したに過ぎないのです。貴方が見なくては行けないのはその先です。ではこれで」
クレープはサッサと、ここに後にした。まぁ、こうなるとは思ってたよ。どうやら、この家の主人が無くなった事件。水と油だけでは無いらしい。何かがまだ混ざっている。
それを知らなくては。
【良かったんですか?見逃して】
いいよ、それよりも会いに行こう。ライムに。これはピッキングと同じだ。一つ一つ解決して行こうでは無いか。
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