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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
星の出で立ち編

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254/277

もうひとつの名

  落ちた穴の先、それはよく分からん世界だった。

  地下室とも違う、未知の物質で構成された大穴。

  触れても何も感じない。触覚が機能していない。


「未知の物質に安易に触る。その馬鹿さは治ってないのですね」

「……私からお金を盗もうとしていた奴に言われたくないです」

「…!? いつの話をしているのです!?」

「最近の話ですが何か!?」


  バチバチと、二人の関係性が目に見えており、それを見ても誰も止めるものはいない。


「なんか…あんなにげんきな隊長久しぶりに見たな」

「ねー」


  等という始末。てか――


「あなたやっぱりこっちだったんですね。アクセサさん。アルミシアの名前でそっぽを向くなんて」

「ん? あぁ済まないね」


  この穴の中にいたのは、四人。その内の一人は、先程よく見た人間で俺達を助けてくれた人間だ。アクセサ…そんな気はしていたけどね。


「因みに、どこまでが偶然ですか?」

「あぁ、アルミシアに案内をしてくれとは言われた。ただ、バグの処理はマジの偶然。悪いな、普通あんな所に湧かないんだが」

「へぇ――それが本当だと?」

「試してみるか?」


  剣と銃が抜かれる瞬間、


「やめなさい。主はここで争う事を望んでいません」


  止めたのは、他にいた二人。白いローブを被った顔の見えない女性。何も喋らないから、そういう人だと思っていたけど、


「喋れたんですね」

「喋れないとお気遣いしてくれたのは、感謝します。実際喋るのは、好きではありません。

  私はブレイン解放軍の【マーキュリー】と申します。以後お見知り置きを」

「えぇ、よろしくお願いします」


  ――掴めない人だなと思った。声も、体も全く動かない。まるで、何も感じてないように、全てが棒読みなのだ。感情がないと言ってもいい。どうであれ、不気味な人間だ。警戒は――しておくか。

  続けてアルミシアが言う、


「アロン…最後なのです。挨拶を」

「…アロンだ」

「他は?」

「……」


  異質だった。そりゃそうだ。だって一人だけ、ゲームしているんだもん。ピコピコとゲーム機だけを見て、1度もこちらを見ようとしない。

  一言でいえば粗暴って感じ。髪はボサボサ。目にはクマが、口からはため息ばっかりでている。


「はぁ、全く。これだから…すみません、クスノキ。あと二人のメンバーは、まだ社交的なのですが…今は、他の場所に言ってしまってるのです」

「別にいいですよ。個性的なメンバーですね」

「それ、なんのフォローにもなってないのです」


  そして、アルミシアは息を整え、確認を取る。


「クスノキ、ブレインに来たということは、約束を守りに来たと取っていいのですね?」

「えぇ、文字通り助けに来ました。私の力がいるか知りませんが」

「ないよりマシなのです。特に私達はブレインを自由に動けない。まだ何も警戒されてない貴方たちは、ジョーカーなのです」


  クスノキは、少し疑問に思う。確かに、アルミシアは顔が割れている可能性もある。

  ただそれだけでは? と。実際アルミシアはホワイトハウスに来ていた、つまり国外へは出れたと言う事。

  だが、アルミシアはそれを察知して先に答える。


「私がホワイトハウスにいる間に、状況が変わったのです。私達の顔が割れてしまいました。ゴミ箱の対応が早くなってきてるのです」

「…そのさっきから、ゴミ箱って何なんですか?」

「え?」


  俺の問いに、目を開くアルミシア。どうやら余程衝撃だったよう。

 彼女は、ため息をついた後、自分の手の甲を見せる。


「これは【焼印】ですか?」

「そうです。ゴミ箱に入ったものは、全員がこの焼印をいれられます。囚人の証なのです」

「囚人?」

「…ブレインには、もうひとつの呼び名があるのです。電脳国では無い、この国の【地下】

  そこは――監獄なのです。データの世界で、入れば二度と脱げ出せない刑務所。名を――」


 抜け出せない(アブソリュート)ゴミ箱(ダストボックス)


  「――環境最悪の極悪刑務所なのです」

「…嘘でしょ?」

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