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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
星の出で立ち編

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251/277

ブレインへようこそ

文明レベルは国ごとに違います。廃墟のような国もあれば、未来都市もあります。まぁ、ムーンの世界なのであまり考え無い方がいいと思います。

「えっと…ここがブレインですか?」

「そうだぜ。行こう、クスッチ!」


  ……あれ? 俺がおかしいのか?

  なんか、目の前を見ても…ここがブレイン?


  クスノキが見たのは、1面草原の中の一筋の柱。石柱と言ってもいい。

  問題はそれしかない事だ。見た限り1本の柱以外は、1面の草。

  吹き抜ける風が草の匂いと、青空を強調させるそんな日だった。だが、それとは裏腹にクスノキの心は不安で満ちている。


「あのー。ブレインなんですか? ここ」

「だからそうだって言ってるじゃん。とりあえず行こ?」


  えぇー。ほんとに? どう見たって柱しかないけどー。

  てか、ハクアは何? なんで何も喋らない――


「これが…ブレイン。思ったのと…違う」


  こっち側か。そりゃそうだ。日本より文明が進んでいると思ったらこれ。まぁ、エレシュキガルと同じ世界なら、ありえないと思っていたけどね。

  さてと、どうするべき――


「おーい。早く来てー」

 

  はいはい、お姫様が呼んでいるので、放心しているハクアを引きづって行きましょうねー。

  とは言っても、俺もハクアと同じで意味がわかってないんだけど、道間違えたエンドとかないかな?


「それで? ユーロ。ブレインはここなんですか?」

「やっと来たね。うーん、その答えは正解では無いかな。ここは()()()()()()()と言うだけだよ」

「――入口?」


  すると、ユーロは柱に手をかざす。すると――


【ようこそ。入国証をかざして下さい。すぐにワープが始まります】


 ――ユーロは、服から1枚の板を出す。…スマホみたいなの来たな。

  一応聞いておこう。スマホじゃないと思うけど。


「ユーロそれは?」

「これは、ブレインの入国証だよ。ブレインの中じゃ通話もできる便利なやつでね」


 ――スマホやん


「それに、位置情報とかもすぐにわかるし」


 ――スマホじゃん


「ゲームとかもできるよ」


 ――スマホじゃねぇか!


「……便利ですねー」

「でしょー」



  ユーロはスマ――入国証を柱にかざすと、音声が聞こえ、


【認証確認。ユーロ様、ブレインにお帰りなさい。ワープしますか?】


  と、聞こえユーロは慌て出す。


「うわ、ちょっと待って! 二人とも手を繋いで! 早く!」


  ユーロの声で、俺達は手を繋いだ。いや何、全く状況が分から無いんだが――


【ワープ開始します。ようこそブレインへ】


  ――何が…起こ、


 ◇◇◇◇◇


【ようこそ! ブレインへ! 全てが叶う夢の国へようこそ!】


  クスノキ達が、次に目を開けると見えたのは立派な未来都市。ポリゴンのような四角い素材でできた国。

  人間とも、魔獣とも違う機械のような生命体が、人間をサポートする世界。

  周りの景色も、夜もあれば晴れもある。雨も曇りも雷すらある。

  基本的には白で構成されている壁だが、ポリゴンの鳥や魚が沢山泳いでいる。そして極めつけは――


(あれは…車?)


  空を走る車のような存在。他にも色々な空を飛ぶ車がある。

 正に、インターネットの世界。文字通りの仮想空間だ。

  ユーロは話す。


「ここはね。電王が自ら作ったもうひとつの世界。

  あの柱に触ったでしょ? あれが、私たちとこの世界を繋ぐポータルで、私達は【アバター】と呼ばれるこの世界専用の住人になったんだ。

  それこそが【仮想空間電脳スペース統一国 ブレイン】だよ」

「…それは凄いですね」

「まぁ、もうひとつの名は後ででいいか(ボソッ)」

「? 何か言いました?」

「何も?」


  …何か言った気がするが、、まぁいいか。さてと、なんか凄い世界に来ちまったな。ホワイトハウスも結構近未来的だが、これはもう未来に手を伸ばしている。というか、日本でさえ夢見た景色だろコレ。

  これを、出来ちまう電王がすごいんだろうな。味方だと良いけど、そうはいかないんだろうね。なんかそんな気がする。

  あれ? てかハクアは?

  …てか、さっき迄は人が大勢居たのに、どこに行ったんだ?


「ユーロ。ハクアさんはどこに?」

「ん? あぁあっちに――」


  見ると、



「どうも! ブレインは楽しいですか!?」

「……くぁ」


  ハクアは既に、ブレインを受け入れインタビューをしている。印象を聞くのはいい。コミ障じゃないのも良い。問題なのは聞く相手だ。


「ユーロ。なんですか? あの()()の」

「……さぁ? でもなんかやばい気が――」

「……っ!! ハクア!!」


  「ふぇ?」とハクアが聞いた相手は、マリモが真っ黒になって人型になった感じ。明らかに人間じゃない。しかも――あれ、生きてない! 何かよく分からない概念的存在だ! つまり――敵だ!!


「ハクア逃げなさ(間に合わないかっ! 仕方ない!)――固有魔法! 発動!」


  勇者生誕を発動し、一気に化け物に近づき吹き飛ばす。はずだった。だが――


「クスっち!」

「…マジですか? これ、死王すら吹き飛ばしたのに、よろめくすらないんですか!?」


  化け物は全く無傷。いや寧ろこちらが傷ついている!? 嘘でしょ? これって結構無双する能力の筈じゃ…

  化け物は、表情を変えず拳を握る。どうする? なんで一瞬でこんなトラブルに!


「バグを発見! 対処を始める!」


  その時、遠くから化け物の顔を目掛けて、何か魔法のような弾が当たる。

  遠くから化け物の顔を当てるのも大したものだが、問題はそこじゃない。


「グゥぉぉ!!! 」

「……効いてる」


  足音が聞こえる。ダッシュでこちらに走り、大きくジャンプして、一気に化け物の顔に接近する。

 そして――


「駆除開始」


  何発? いや、何十発と、化け物の顔に拳銃で撃ち抜く。最初は抵抗していた化け物も直ぐに動かなくなってしまった。つまりは、あの化け物は殺せたということ。固有魔法…通用しなくなるの早かったなぁ。


「…さてと、大丈ですか? 客人よ」

「…(警察かなにかか?)…えぇ、大丈夫です。助けて頂きありがとうございまし――」

「ありがとうございました! 私の名はハクアです! 拳銃かっこよかったです!!」


  おい、ハクア俺にはお礼無しか? まぁ、なんか傍から見たら凄いダサそうだったから、会話に出さず忘れてくれるのならいいのだが――


「君も、凄かったよ。生身でバグと戦うとは、勇敢で何よりだ」


 お前が会話に出すんかい。てか見てたのなら、もっと早く助けに来てくれればいいのに…それはそれか。

  では――


「私の名はクスノキです。貴方は?」

「ん? あぁ。私はブレイン治安維持部隊 通称「プログラマー」のアクセサだ。よろしく頼む」


  俺たちが最初に出会ったのは、凛とした委員長のようなポニーテールの女性警察官。服は水色の軍事服のようなもの。そして、大きな拳銃。

  …ブレインは、楽しい旅になると思っていたが、どうなんだろうか。

読んでいただき本当にありがとうございます!


星を増やしてくれるとありがたいです。


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そうするとロリのやる気が上がります。

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