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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
黄金変容編
194/274

格の差

「所でおふたりは、姉妹か何かですか?」

「…違うのです(ギロ)」

「あはは」


俺とアルミシアは、ギラリス、いや白王(はくおう)と出会い、奴隷ルームまで案内してくれることになった。

本来なら、奴隷に落ちなければ、入室不可能だが特別に、と言うことだとさ。

構造は、同じ船か? というレベルで文字通り世界が違う。通常やVIPルームが、華やかな天国だとすれば、奴隷ルームは、地獄をそのまま落とした様な姿だ。

見た限り、未来の工事現場のようだ。そう、廃れた時代の大きな陰謀持ってそうな、工場みたいな感じね。


「…ねぇ、アルミシアさん」

「なんです?」

「なんで、同じ船なのにこんなに構造が違うんですかね?」

「知りませんよ。なんかほら、雰囲気じゃないのです?」


え? なーにその態度。わかった。それなら。


「アルミシアさん、ちょっと白王さんに聞いてみて貰ってもいいですか?」

「はぁ!? なんで私が、、自分で聞けばいいのです!(正論)」

「いやー、私はちょっと恥ずかしいので、ほら親しみありそうですし(暴論)」

「嫌なのです! 自分で聞けなのです! 変な所でシャイなのですね!」


うっさいわ! と言いたいが、空気を察して、ギラリスか話してくれましたとさ。


「この奴隷ルームのコーディネートは、オーナーが決めております。別にここまでする必要は無いはずですが"奴隷には、奴隷のような感じでいないとダメですわ!"と、聞かなくてですね。お恥ずかしい限りです」


…えーと、どれから突っ込めばいい? まずはこのおじさんが苦労人だったという事か? それともお嬢様口調の新キャラが出たことか? それともその人が――


「白王、良かったのです? 今貴方は私達の前で、このホワイトハウスの支配者である、二人いる内の一人の()()()()()()()()()()()()()と話しているのですが?」


言っちゃったよ。どうすんの? これで"この秘密を知ったからには、お前らも奴隷だぁぁ!"って言われたらさ。

だが、その予想とは裏目に、少しだけギラリスは、目を見開く。


「おや、知っていると思っておりましたが? その為に奴隷ルームに来たのでは?」

「えぇ、そこまでは本当なのです。ですが確証はなかった。憶測なのです。先程の発言は、貴方の立場からは大丈夫なのです?」

「それは【お嬢様の下につくものでありながら、その情報を話した】を失言と捉えているのであれば、ご安心を。お嬢様は、それで怒るほど子供ではありません」

「…そうなのですね」


…なんか不貞腐れてる。まぁアルミシアもお嬢様だもんな。同じお嬢様として格の違いを見せられたか? 随分と遅い成長だな。


「…(平手一発)」

「痛ぁ!? 何をするんですか! アルミシアさん! いきなりビンタするなんて!」

「…別に? なんかムカついただけなのです」

「子供ですね――」

「…(イラァ…からの平手一発)」

「痛ぁ!?」


アルミシアから、謎の平手を二発受けたあと、ふと横を見ると先程見た鍋があった。

横目で見るとわかる。あれめちゃくちゃでかい。普通に、東京のタワマンぐらいはあるんじゃない?

鍋を見ると奴隷らしき人達が、具材? を入れている。やはりあれは鍋で、何かを煮込んでいるので正解なのか?


「あの鍋にご興味が?」


…どうなってる? 確かに俺はあの鍋を、少しだけ見ていた。だがだからと言って、ギラリスに注目してなかった訳じゃない。彼は一度も()()()()()()()()()()()()はずだ。何故、俺が鍋を見ていることがバレた? まぁ、それを考えるのは後だな。とりあえず返事しとこ。


「えぇ、お恥ずかしながら、見た事ないんですよね」

「えぇ。それはそうでしょう。クスノキ様は、このホワイトハウスに来てから日が浅いはず。仕方ないでしょう」

「えぇ(俺が最近来たことすら知ってんのか…)聞きますが、あの鍋は一体?」

「うむ、申し訳ありませんが、私も存じ上げないのですよ」


え? 白王も知らないの? って聞こうとしたら、すぐに訂正をされた。


「あぁすいません。誤解を招く言い方でしたね。私は、あの鍋で何を作っているかは知っていますが、()()を知らないんですよ」

「…それはどういう?」


ギラリスは、俺達の方に振り返って、人差し指を立て、少し微笑み話し出す。


「あの大きい鍋で作っているのは――お嬢様の()()()()です」


一瞬、時が止まる。多すぎる情報量に脳がショートした。だがそれも、すぐにまとまってインプットされる。そして――


「「えぇぇ!!?」」



初めて心の底から、俺とアルミシアのリアクションが一致したタイミングだった。

てか、お嬢様って何者?

読んでいただき本当にありがとうございます!


星を増やしてくれるとありがたいです。


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そうするとロリのやる気が上がります。

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