表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
黄金変容編
191/274

白の王

「ここが――」

「えぇ。ここが奴隷ゾーン。全ての罪人の行き着く果てなのです」


何かをしている集団がいる。見た目的には調理。大きな鍋で何かを煮ている。そんな様子だ。

環境も変で、壁の塗装は剥がれて、奴隷も弱っている。例えるなら腐った果実みたいな顔してる。


「やっと…辿り着いたのです」

「え? アルミシアさんは、ここに来たかったんですか?」


横にいた彼女がため息をして、説明を始める。その目は"ほんとに分かってなかったのか"という哀れみの目をしていた。


「このVIPルームのクリア条件を知っているのです?」

「それは、オーナーを二人見つける事ですよね?」

「そうです。一人のオーナーは、VIPルームで堂々と佇んでいるのです。ですが、もう一人はこれまで一度も見つかっていないのです」


確かに、エドももう一人のオーナーが見つかっていない、と言っていた。

でもよく考えたらおかしい。まずオーナーが二人いる必要なんて無い。そして、これまで一度も見つかって居ない。VIPルームから奴隷になることはほぼ無い。

まさか――


「もう一人のオーナーは、奴隷ルームにいると?」

「やっとわかったのです? でもまだ確定じゃないのです。ただ、ここに来る為には、VIPルームを通らなきゃ行けなかったのですから、何かあるはずなのです」


一理ある。それに奴隷が何を煮ているのかも気になる。てか湯気くさ! 死体みたいな臭いしているんだが! おえ!


「――うぅ」

「どうかしたのです? クスノキ」

「…いや、どうかって。この臭いがちょっと…」

「匂い? クンクン、特に感じないのですが?」


いや、強がりはいいよ。何この匂い? 普通の人なら気絶レベルの――


「おや、防護壁を貼っているので、匂いは届かないはずですが、相当鼻が良いのですね。お客様?」


後ろから声がした。それも耳元で。完全に後ろを取られた。であれば!


「フォールアウト!」

「――お待ちください。争いたいとは思っておりません」


…何が起きた? 今俺は剣を抜いたはずだ。なのに、剣は鞘に入っており、また後ろを取られている。

不味い…こいつ。魔王(アリス)レベルだ。


「…いきなり話しかけるとは、世間知らずですね」

「不法侵入された方に言われましても…ね」


男だ。アニメで言う執事のような格好。老人で白髪、大きな髭を生やした七十歳ぐらいの男だ。一体なんだと? なぜこんな実力者がここにいる? 何者だ。

だがそれを聞く前に、アルミシアが口を開く。


「…噂には聞いていたのです。このホワイトハウスには、二人の王がいると。一人が酔王、ウイスキー。そして――白王(はくおう)【ギラリス・ナイフバーント】」


老人は笑う。不敵でも、怪しくでも無く、ただ明るい、まるで子供をあやす老人のように。


「では私から自己紹介を。ギラリスと申します。この奴隷ルームの最高責任者であり、奴隷ルームオーナーの側近てもあります。以後お見知りお気を」


認識が甘かった。楽な仕事だと思ったが、どうやらそうでも無いらしい。

今の俺の気持ちは、アルミシアの予想が当たって嬉しいのが三割。面倒事で落ち込むのが七割だ。厄介な事になりそうだ。

読んでいただき本当にありがとうございます!


VIPルーム編は、三パートにわかれます。


クスノキ、アルミシア視点

モルト、エド視点

ウイスキー視点の三つです。長くなりそうですな。


星を増やしてくれるとありがたいです。


面白かったと思ったらブックマーク!


感想やレビューもお待ちしております!


星ももちろん大歓迎!


具体的には広告下の☆☆☆☆☆を★★★★★にね。


そうするとロリのやる気が上がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ