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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
黄金変容編
178/274

■■■祭


「あいつは誰だ?」


少し俺の思考が停止する。予想外にも程がある回答だ。

モルトの顔を見る限り冗談で言ってる訳じゃなさそうで、むしろ真剣に見ている。

知らないはずが無いだろうに、だって髪の色も、瞳の色も同じなんだぞ?


「モルトさん、本当にあの人が誰かわからないんですか?」

「――そう言ってるだろ?」

「そうですか。私はてっきり、貴方の【母親】と思っていましたが」

「…なるほどな。俺に母親の記憶は無い。俺を置いてどっかに行っちまったからな。まあ別段興味も無い」


親子とは両者に関係がある。子を見れば親がわかるし、親を見れば子がわかるように、あれがモルトの母親と直感でわかった。だからこそ、鍵はあの人だと思うんだが――あれ?


「消えました?」

「消えたな。煙のようにサッと」

「どうします?」

「――歩くぞ。止まるよりマシだ」


そして俺達はまた足を進める。

砂を踏み、風をきって奥に進む。周りを見れば今にも倒れそうな痩せこけた子供。親を探して泣いている子供。

ヨボヨボで動けない老人、ここは国として機能していないことが分かる。


「そういえばクスノキ」

「何ですか?」

「お前なんで【ここに来たんだ?】」

「あぁそれは――」


特に何も話すことがなかったので、適当に話す。アルピスでもうすぐ祭りが行われることや、それについてなど。


「アルピスねぇ…あそこは随分きな臭い場所だな」

「貴方はアルビスについて知ってます?」

「そこまでは知らん。ただ昔、ある友人からアルピスは【罪】を犯したと聞いた事がある」

「罪?」

「その友人曰く『アルピスが水中に潜るのは、何かから逃げているから』ってな」


…その逃げている原因が罪? アルピスは何かを犯した。

そのための祭り? ムーンは何も言わなかったけど…あいつ自分の国について把握してるのか?


「モルトさん。もう少し情報を」

「んな事言っても、知らん。俺も調べてないからな。それでお前はアルピスで何をしたいんだ?」

「もうすぐアルピスで祭りが開かれます。その祭りを阻止、、まだ名前すらわかっていないんです」


そう、この祭りの名はアルピスで生まれた人間にしか聞こえないし、触れられない。

事実俺もエドも名前を聞こうが、文字で見ようが■■■祭になってしまっていた。どうすればいいのだろう?


「…」

「――モルトさん?」


その時モルトの足が止まる。そして振り返り、少し目をそらす。そして決心したかのように、こちらをもう一度見る。そして口を開くのだ。


「――超白星祭」

「え?」

「アルピスの祭りの名は超白星祭(ちょうはくせいさい)だ。その昔、アルピスに住み着いた最悪を滅ぼした日を祝福する為の。【邪王】ディスガイアを排斥する為の祭りだ」

「…超白星祭」


ピースが揃っていく。少しづつ真相に近づいているのを本能的に感じる。だが一つの矛盾がそれを邪魔していた。


「あなたは何故その名を知っているんですか? アルピスの人間で無ければ、分からないはず。アルピス出身でもないでしょうに」

「別に、名前を知る方法なんていくらでもある。この祭りの名は本人がそれを教えようとした時、自動的に認識阻害が掛けられる。つまり、【教えようとしなければそれは掛からない】んだよ。例えばトランプとかでな?」


つまりイカサマをしたと。なんだ意外と調べてるじゃん。

だがやっと前に進めた。

後の鍵は――

1.アルピスの罪

2.ディスガイアとは?

3.超白星祭とは?


の三つだな。先を急ぎたいんだが――


「これは?」

「あぁ、どうやら【敵襲】の様だ。試練ってやつかもな」


大量の人間が、家中から出てくる。明確にこちらへと殺気を向けた敵が現れる。

だが残念。俺らはここで止まれないんだ。通らせてもらうぞ!


「モルトさん。あなたって戦えますか?」

「馬鹿言え、俺一人で充分だ」

「じゃあ二人で楽勝ですね」

「――冗談が言えるなら、助けねぇぞ。さて先に進ませてもらおうか!!」


読んでいただき本当にありがとうございます!


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